【ハミルトン(HAMILTON)】の人気コレクション「カーキ フィールド」に、新たな息吹をもたらすモデルが登場した。ブランド初となるパワーリザーブ表示を搭載した「カーキ フィールド メカ パワーリザーブ」である。クラシックな軍用時計の精神を受け継ぎながら、専用開発のムーブメントと80時間の標準持続時間表示を備えたこの一本は、伝統と革新の融合を体現するタイムピースに仕上がっている。
新型ムーブメントに初のパワーリザーブ表示と搭載
40mmのケースに収められたこのモデルは、9時位置に赤色のパワーリザーブインジケーターを配する。針の位置でゼンマイ残量を直感的に確認できる実用性と、ヴィンテージ感漂うオールドラジウムカラーの夜光が調和。ダイアルには「power reserve 80 hours」の刻印が誇らしげに添えられ、フィールドウオッチとしての存在感をさらに際立たせている。
ケースはアイコニックなカーキ フィールドのフォルムを踏襲しつつ、サンドブラスト加工でマットな質感を実現。ブラックまたはホワイトのダイアルに、ステンレススチール製ブレスレット(イージークリックシステム採用)やブラウンレザー付きのグリーンNATOストラップを組み合わせることで、クラシックからタフなミリタリースタイルまで自在に楽しめる。
専用ムーブメント「H-23」
心臓部にはETA社がハミルトンのために開発した新キャリバー「H-23」を搭載。摩擦を利用したディファレンシャル機構によるパワーリザーブ表示は、内部のスリップスプリングによって常に再同期され、巻き過ぎによる負荷も抑制。これにより精度と信頼性を両立させた。まさにフィールドでの過酷な使用を想定した設計である。パワーリザーブ表示のルーツは、航海用クロノメーターにある。正確な航海にはゼンマイの張力を把握することが不可欠だった。この歴史的機能が、現代のフィールドウオッチとして再解釈された点に、ハミルトンの時計哲学がにじむ。
「カーキ フィールド メカ パワーリザーブ」は、単なるフィールドウオッチの進化にとどまらず、機械式時計の伝統に新たな物語を刻むモデルといえる。実用性とヴィンテージ感を兼ね備え、さらに80時間の安心感を可視化したことで、日常からアウトドアまで“使い倒したくなる時計”に仕上がっている。クラシックを愛する人にも、最新機構を求める人にも刺さる一本だろう。
ハミルトン「カーキ フィールド メカ パワーリザーブ」 Ref.H69509130 14万9600円/自動巻き(Cal.H-23)、毎時2万8800振動、80時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット、サファイアクリスタル風防。直径40mm、厚さ11.95mm。10気圧防水。
問い合わせ先:ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン TEL.03-6254-7371 https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text/平野翔太
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