スイスの独立系時計ブランド【ボヴェ(BOVET)】が、世界的なイタリアンデザインハウス「ピニンファリーナ」との新たなコラボレーションモデルを発表。東京・銀座「アートインタイム」のグランドオープンを記念して製作されたオープンワーク・タイムピース「アペルト 1 ロッソ」が発売となり、価格は1111万円(税込)。
レーシングカラー「ロッソ・コルサ」が着想源

2010年、ボヴェのオーナーであるパスカル・ラフィと、モータースポーツやプロダクトデザインの頂点に君臨するピニンファリーナのパオロ・ピニンファリーナとの運命的な出会いによって、両者のコラボレーションは幕を開けた。「カンピアーノ」や「オッタンタ」といった名作を生み出してきたこの強固なパートナーシップは、機械式時計における美学と技術の極致を追求する情熱を共有することで、常に時代の先を行く創造性を提示し続けている。
東京・銀座の「アートインタイム」ブティックオープンを記念して発表された「アペルト 1 ロッソ」は、オープンワークという伝統的技法に全く新しい解釈を注ぎ込んだタイムピースだ。イタリアのモータースポーツ史において情熱と躍動を象徴するレーシングカラー「ロッソ・コルサ」を着想源に掲げ、鮮烈な赤を大胆に採用。伝統的なスケルトン構造の透明感と軽やかさを現代的なライフスタイルへとアジャストさせつつ、スポーツカーや建築、航空機から着想を得た美意識を高次元で融合させることで、日常のあらゆるシーンに映える唯一無二の存在感を生み出している。

圧倒的なインパクトを放つ文字盤デザイン
サンドブラスト加工が施されたグレード5チタン製ケースはマットな質感を湛えており、その内側で鮮烈なイタリアンレッドのフレームとコーティングされたムーブメントパーツが見事なレイヤードを創出する。ムーブメントの中心に向かってブリッジやプレートが幾何学的に収束していく開放的な構造は、ダイアルに奥行きをもたらすだけでなく、建築構造や最新スポーツカーの内部機構を覗き込んでいるかのような期待感を抱かせる。機能面では、オフセンターの時分針をはじめ、6時位置にスモールセコンド、8時位置に自社製テンプと調速機構、9時位置にパワーリザーブインジケーターが設けられている。
内部に収められた手巻きの自社製ムーブメントは、シングルバレルでありながら約7日間という圧倒的なロングパワーリザーブを実現。直径は34mm、厚さ5.8mmで、38石の宝石と219個のパーツによって構成され、毎時1万8000振動(2.5Hz)で時を刻む。ブラックやタンタルグレーのコーティングが施され、グレイン仕上げやサーキュラー・コート・ド・ジュネーブ、手作業によるポリッシュ面取りなど、1つあたり10時間以上を費やす精緻な手仕上げが施されたムーブメントとなっている。さらに、特許技術「アマデオ」に着想を得た独自のストラップ交換システムを搭載し、ワンプッシュで簡単にストラップ交換が可能となっている点も、本機の隠れた魅力と言えるだろう。
スケルトンウオッチが到達すべき未来の姿

パスカル・ラフィは、「『アペルト 1 ロッソ』には、大変心が躍っています。この時計には、卓越したメカニズムを備えたタイムピースにおいて、現代的かつ未来的なデザインを追求するボヴェとピニンファリーナの情熱が凝縮されています。ピニンファリーナと聞いて、赤ほどそのヘリテージを力強く想起させる色はありません。赤はイタリアの情熱の色であり、この国の自動車とモータースポーツの歴史を象徴し続ける色なのです」と語っている。
ボヴェが誇る至高のクラフツマンシップとピニンファリーナの尖鋭的なデザインアプローチが完璧な融合を果たした本機は、スケルトンウオッチが到達すべき未来の姿を提示している。ストラップとバックルを含めてもわずか63グラムという驚異的な軽さを誇り、高級時計の概念を覆す装着感と実用性を兼ね備える点も極めて秀逸だ。美しく削ぎ落とされたメカニズムと情熱の赤が織りなす圧倒的な存在感は、所有する歓びを満たしてくれるに違いない。

ボヴェ「アペルト 1 ロッソ」 1111万円/手巻き(自社製)、毎時1万8000振動、約7日間パワーリザーブ。グレード5チタン製ケース(シースルーバック)、ストラップ。直径42mm、厚さ11.95mm。3気圧防水。2026年11月1日発売予定。
問い合わせ先:ボヴェ1822ジャパン TEL.03-6264-5665 https://www.bovet.com/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。
Text/三宅裕丈
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