5本のみの受注生産「ボヴェ」と「和光」のパートナーシップを記念した限定ウオッチが登場

1822年に創業したスイスの独立系時計ブランド【BOVET(ボヴェ)】は、日本国内における新たな正規販売店として、銀座・和光とのパートナーシップを開始した。この記念すべきパートナーシップを祝し、ボヴェは受注生産5本限定の「19Thirty(ナインティーンサーティ)」和光モデルを発表した。価格は1166万円(税込)。

アラベスク模様の手彫り加工が美しいケースとブルーラッカー文字盤の組み合わせ

 

ケース素材には18Kレッドゴールドを採用し、銀座・和光の建築意匠から着想を得た手彫り装飾が特徴である。文字盤には、日本の伝統的な藍染にインスパイアされた深みのあるブルーラッカーを採用。「ジャパンブルー」とも呼ばれるこの色彩は、静謐で気品に満ちた美しさを宿し、日本文化が持つ奥ゆかしさを象徴している。

文字盤にはヨーロッパの優雅さと格式を感じさせるアラベスク模様を施し、東洋と西洋の美意識が共演するデザインに仕上げられている。これら異なる様式を調和させながら、独立した美しさを保つためには、極めて高度な感性と技術が求められた。ケース側面には、熟練の職人が20時間以上をかけて手作業で、日本独自の自然観と調和の精神を表す唐草模様を彫り上げている。繊細かつ緻密な表現が要求されるため、一瞬の誤りが作品全体のやり直しにつながる、非常に高度な技術が必要とされる工程である。

「19Thirty」は、2015年の発表以来、ブランドを象徴するコレクションとして高い評価を得てきた。その起源は、ボヴェのオーナー、パスカル・ラフィのプライベートコレクションにある1930年代製の懐中時計「イーゼル・クロノメーター」にまで遡る。

当時、懐中時計から腕時計への転換期にあった時計業界において、ボヴェは伝統を継承しつつ、新たな時代にふさわしいスタイルを探求していた。「19Thirty」は、その転換期に生まれた革新と美の融合を現代に蘇らせたコレクションである。ムーブメントは自社製の手巻きキャリバーを搭載し、シングルバレルから168時間(7日間)のパワーリザーブを実現。裏面にはシースルーバックを採用し、1800年代から継承されるボヴェならではの精緻な仕上げを鑑賞できる。

ボヴェのオーナーであるパスカル・ラフィ氏は和光とのパートナーシップについて以下のようにコメントしている。

「19Thirtyは、ボヴェの芸術性とビスポークの精神を体現する理想的なコレクションです。日本の時計文化を象徴する和光様と、このたびお取り組みできることを非常に光栄に思います。この限定モデルは、和光様との信頼関係の証であり、日本のお客様への深い敬意を込めたものです」

和光の代表取締役社長、庭崎紀代子氏はボヴェとの限定モデルに関して以下のようにコメントしている。

「このボヴェ和光モデルの発表は、ボヴェと和光それぞれのブランドが、より広く世界へ発信される機会と捉えています。今年4月にジュネーブでパスカル・ラフィ氏にお目にかかり、ブランドフィロソフィーと匠の技を兼ね備えた素晴らしいブランドだと感じました。“19Thirty”がインスピレーションを受けた懐中時計の製造年代は1930年代。唐草模様とアラベスク模様があしらわれた二代目時計塔が竣工された1932年との深い縁を感じます。ブランドを象徴する“19Thirty”の10周年と、ボヴェと和光とのパートナーシップ記念年に、このモデルを発表できることを大変光栄に存じます」

「19Thirty」和光モデルは、ボヴェと和光の精神が響き合う一本だ。藍の深みと手彫りの精緻さが見事に融合している。銀座の時を刻む気品と、スイスの技巧が息づく特別なタイムピースといえる。

ボヴェ「19Thirty」和光モデル 1166万円/手巻き、毎時2万1600振動、168時間パワーリザーブ。18Kレッドゴールドケース(シースルーバック)、レザーストラップ、サファイアクリスタル風防。直径42mm、厚さ9.05mm。3気圧防水。世界限定5本。

 

問い合わせ先:ボヴェ1822ジャパン TEL.03-6264-5665 https://www.bovet.com/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。

Text/平野翔太

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