国産時計の最高峰にして海外でも高く評価されている【グランドセイコー(GRAND SEIKO)】より、傑作時計「44GS」の誕生55周年を記念する特別仕様「ヘリテージコレクション 44GS 55周年記念限定モデル」が発表された。1500本が限定生産される本機は、澄んだ夜空の情景「月天心」をイメージしたネイビーカラーの文字盤を備える。2022年8月19日(金)発売開始で、価格は93万5000円(税込)。
1967年に発売された「44GS」に敬意を表するアニバーサリーモデル
1967年から1970年代初頭にかけて、セイコーのデザイナーたちは「セイコースタイル」と言われるデザイン文法を確立させた。それは日本ならではの美意識をベースに、切削と平面研磨を巧みに組み合わせて、歪みのない面の造形を体系化したものである。ケース、ダイアル、針も含めた総合的なデザイン文法であり、現在のグランドセイコーに脈々と受け継がれている。1967年発売の44GSと呼ばれるグランドセイコーが「セイコースタイル」のひとつの完成形とされており、新作「ヘリテージコレクション 44GS 55周年記念限定モデル」はその誕生55周年を祝う特別な一本となっている。
夜空の情景「月天心」を模したシックで美麗なダイアル
「ヘリテージコレクション 44GS 55周年記念限定モデル」の主役は、夜空の情景「月天心」をイメージした優美な文字盤だ。澄んだ夜空を想起させるネイビーカラーの文字盤には、放射状の型打ち模様があしらわれており、12時位置には満月を連想させるゴールドカラーのGSロゴをレイアウト。この文字盤と美しいシルバーカラーのケースが見事に調和しており、グランドセイコーらしい洗練された仕上がりとなっている。クラシカルな雰囲気の演出のため、オリジナルの44GSと同様にボックス型のガラスを採用しているが、ガラス縁の厚みを抑えることで時計全体の重心を下げ、快適な装着性を追求している。また、手作業で曲げられる分針と秒針は、先端がダイアルに向かって緩やかなカーブを描いており、その距離を最小化することで時刻の判読性を高めている。
独自機構スプリングドライブの手巻きバージョン
本機は長野県塩尻市にある拠点「信州 時の匠工房」で組み立てられる、手巻きスプリングドライブムーブメント「キャリバー9R31」を搭載する。ゼンマイが解ける力によって生じるトルクを動力源としながら、ICと水晶振動子によって正確に精度を制御する調速機構を備えている。つまりは機械式とクオーツの長所を兼ね備えているのだ。なお同キャリバーは、ひとつの香箱の中に2つの動力ゼンマイを備えるデュアル・スプリング・バレル機構がセットされており、72時間のロングパワーリザーブを実現。その精緻な作りをシースルーバックから鑑賞できる。
世界限定1500本のうち、日本では500本を販売
「ヘリテージコレクション 44GS 55周年記念限定モデル」はリミテッドモデルで、1500本が世界のグランドセイコー取り扱い店で販売される。日本国内は500本の予定だ。なお裏蓋のスチール部に、「LIMITED EDITION」やシリアルナンバーが刻印されている。
問い合わせ先:セイコーウオッチ お客様相談室 Tel.0120-061-01 https://www.grand-seiko.com/jp-ja
Text/三宅裕丈
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