伝統のなかに息づくジュネーブを拠点とする時計。愛用する人だからこそわかるその価値があります。sawada coffee オーナーバリスタ・澤田洋史さんにお話を聞きました。
本物を知ることで、美意識が研ぎ澄まされる
「(時計は)自分にとって、数少ない装飾品のひとつですし、時間を知るうえでの欠かせない道具でもあります」
抽出など、コーヒーにまつわる細かな時間のチェックは、手元を見れば 事足りる腕時計が欠かせないそうです。この日、ストリートファッションに身を包 んだ澤田さんの腕元にはノーチラスがちらり。ティファニーとのダブル ネームというレアな一本です。
「ジェラルド・ジェンタのデザイン が好きなうえ、光の加減で表情が変わるグラデーションダイアルに惹かれて即購入しました」と語り、アーティスティックな感性も刺激されたようです。
また「ケースの磨き分けも美しく、ルーペで見ても分かるのですが、他の時計との違いは歴然。本物の美を知ることで、自分のなかで美意識への価値基準が生まれる。そこは、いわゆ る“本家的”なブランドの時計を所有する大きな意義だと思います」とその魅力を語ります。
「自分のエスプレッソマシーンをスケルトンに改造するほどのメカが好 き(笑)」が高じて時計にハマった澤田さんは、ゼンマイがほどける動力で時を刻む温かみをその魅力として挙げます。だから裏スケルトンから覗く機械の美しさにも、つい見とれてしまうそうです。
そして最後、「時間の大切さを肌身で感じられる、(時計は)身に着ける芸術品ですね」と、締めくくってくれました。
澤田洋史(さわだ・ひろし)
世界を股にかけバリスタ、ラテアーティストとして活躍するほか、カフェのプロデュースやコンサルティングなども数多く手がける。シカゴには「sawada coffee」の1号店を構えるほか、海外進出も精力的。今年NYに2号店がオープン
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