vol.1 ――ジャガー・ルクルト編(https://watchnavi.getnavi.jp/interview/37870)
時計のコンシェルジュに聞いた、その時計を買ったワケ vol.3 ――ブライトリング編
消耗品があふれる現代において、機械式時計は数少ない生涯にわたって使うことができる嗜好品である。“一生モノ”とするには定期的なメンテナンスが不可欠だが、本格時計なら一生使える可能性は高い。そのような時計に日常的に触れているスタッフたちは、いったいどんな時計を使っているのだろう? そこで時計専門店oomiyaに協力を仰ぎ、販売員に所有時計を語ってもらう企画をスタートさせた。第3回はoomiya 和歌山本店のチーフ、城さんに取材した内容をお送りする。
<oomiya 和歌山本店>城 英員さん
「高級時計は“自分への投資”と思うと、かけがえのないモノになる」
oomiyaスタッフとして勤務以前、初めて高級時計を買ったのがoomiya 和歌山本店だったという城さん。そんな縁もあって入社し、現在はチーフとして取り扱う時計の全体を見ている。城さんが選んだ時計は、ブライトリングが手掛ける個性派モデルだ。「店頭に立つ際はブライトリング・フォー・ベントレーのベントレー GTを着用しています。ユニークさと高級感が気に入った理由です。とくにベントレーカーの塗装のように美しく仕上げられた文字盤に惹かれましたね(笑)」
ベントレー伝統のグリルデザインをモチーフとするベゼルは、メッシュ状のパターンが刻まれている。最新のベントレーモデルには使われていないものの、現在でもその意匠に対する評価は高い。「ブライトリングを担当していたこともあり、運命的なものを感じました。レギュラーのラインナップから外れてしまったことは残念ですが、日本だけのスペシャル・エディションモデルがまだ存在します。これもいつ生産中止になってしまうかわからないため、いまが購入できるチャンスです」
「本格時計は高額なため、長く使える商品をお薦めしています。そしてこだわりを持って本当に気に入ったものを手にしていただきたい。自分もベントレー GTを買う際は、吟味するために時間をかけました。背伸びし過ぎての購入はお薦めできませんが、高級時計には自分を格上げしてくれるような力があると思います。ですから“自分への投資”と考え、使用中に度々訪れる価値あるものと気づく瞬間を楽しんでいただきたいです」
そう語る城さんに、“自分への投資”にふさわしい時計を選んでもらった。
「サッカーのワールドカップや野球の世界大会などで公式時計を担当したことにより、ウブロのネームバリューは上昇しました。勢いのあるこのブランドから選ぶなら、やはりフラッグシップのビッグ・バンが条件にあてはまります。たとえば、ダイヤモンドを散りばめた豪華なバリエーションはいかがでしょう。造形美を追求した立体的なケースと、サイズも位置も規則的にセッティングされたダイヤモンド。芸術的なデザインです」
ラグジュアリースポーツウオッチの代表例に挙げられるビッグ・バンだが、2005年の誕生当初は斬新さが受け入れられるか心配の声もあった。しかし、現在その声はすっかり鳴りを潜め、ウブロ飛躍のシンボルとなり、このジャンルのパイオニアとなったわけだ。「チタンやセラミックとの融合や文字盤のフルスケルトン化など、ウブロは新しいことにチャレンジしてきたブランドです。そんな姿勢に共感を覚える方にぴったりなのが、ビッグ・バンといえます」
ビッグ・バン スチール ダイヤモンドはインパクトもステータス性も高いが、ケース表面のサテン仕上げ、締まったブラックの文字盤、スポーティなラバーストラップの組み合わせによって、落ち着いた雰囲気を醸し出している。リーダーにこそふさわしい、と城さんは語る。「エネルギーあふれる年代のビジネスパーソン、とくにリーダー格の方には自分を鼓舞するためにもウブロのような本格派を着用いただきたいです。先頭に立つ人が憧れられる職場はきっと成功しているはず。そんな方々と相性の良い、“自分への投資”となる時計も紹介いたします」
高級時計店に行く機会があったら、ぜひスタッフの腕元にも注目してほしい。プロである彼らが着けている時計は、ホンモノを見極める目で選び抜かれた時計であり、参考になるはずだ。また、その時計を買った理由を尋ねてみるのも、自分が選ぶうえでヒントになるかもしれない。時計選びに迷ってしまったら、時計に精通するスタッフが常勤している専門店に足を運んでもらいたい。
【連載】時計のコンシェルジュに聞いた、その時計を買ったワケ |
<取材・撮影協力>
oomiya 和歌山本店
TEL:073-474-0038
住所:和歌山県和歌山市栗栖755-1
営業:11:00~20:00
定休日:水曜
※取り扱いブランドは、オフィシャルサイト(https://www.jw-oomiya.co.jp/)に掲載。