高級時計を熟知する有名店に最新人気ウオッチのベスト3を聞いてみた vol.3 ―― 間違いナシのメジャーブランドの鉄板モデルを大解説
正規時計店【oomiya】の協力を得て、特集を組んでいる本ランキング記事。和歌山本店(vol.1)、心斎橋店(vol.2)に続き、今回は同じく関西エリアの有力店である「oomiya 京都店」での人気時計トップ3を紹介し、各モデルの特徴についても掘り下げる。
2014年にオープンしたoomiya 京都店は、京都市の中心エリアである四条に立地し、「シャネル」「IWC」「パネライ」「ゼニス」「タグ・ホイヤー」といった人気どころを取揃えている。また、店内には全国で10店舗目となるブライトリングのコンセプトショップも併設。時計知識も接客経験も豊富なスタッフが心強いアドバイスや購入をサポートしてくれるとして、開店以来、府内外の顧客を獲得している。同店で高い人気を誇るベスト3モデルについて、店長の岡本さんは次のように語ってくれた。
<oomiya 京都店> 岡本 店長
【人気No.3】
ブライトリング
クロノマット B01 42
【岡本さんの解説】
「クロノマット B01 42」のオリジナルは、1983年にイタリア空軍のアクロバット飛行チームと共同開発したモデルで、翌84年に市販化されて大ヒットを記録しました。以来、航空クロノグラフの定番として広まりました。2020年には大胆なリニューアルを行い、オリジナルが搭載していた「ルーローブレスレット」とパイロットのニーズを反映した「ライダータブ」が復活しています。
フランス語で“筒状”を意味するルーローと名付けられたブレスレットは、クロノマットの原点を感じさせる象徴的な装備です。設計は最新技術によって見直され、コマ同士の間隔をタイトにすることで堅牢性や装着性を向上させています。また、回転ベゼルに設置された“15”と“45”の目盛り部分を換装してカウントダウンにもカウントアップにも使えるライダータブも、実用性と美しさを兼ね備える特殊機能と言えるでしょう。
ムーブメントにもこだわり、自社開発・製造の高性能なキャリバー01を搭載しています。そしてブライトリングの強いこだわりによって生まれた新しいクロノマットは、豊富なバリエーションも魅力のひとつとなっています。ぜひ店頭で、そのクオリティの高さやダイアルカラーの違いをご覧いただきたいです。
「懐かしくも新鮮なルーローブレスレットは着用感も抜群!!」
【人気No.2】
パネライ
ルミノール マリーナ カーボテック™-44MM
【岡本さんの解説】
イタリア海軍の専属サプライヤーとして長きにわたって活躍し、1980年代の終わりまで“軍事機密”として一般に名が知られることのなかった伝説的ブランド、それがパネライです。
主力コレクションの「ルミノール」のルーツは1950年に開発されたダイバーズウオッチで、このジャンルで絶大な人気を誇っています。2020年に登場した「ルミノール マリーナ カーボテック™-44MM」は、近年のパネライが力を入れている新素材開発によって生まれた一本です。ケースマテリアルにカーボンファイバーなどを高圧圧縮した複合素材である「カーボテック™」を採用しています。これによって総重量わずか96gという軽量であるにも関わらず、耐衝撃性や耐食性が高められています。
外観も実にユニークです。カーボテック™固有の模様と個性的なクッション型ケースとが相まって、独自の魅力を放っています。この積層状のパターンは製造工程で自然に生じるため、ひとつとして同じものがないという点もオリジナリティに貢献していると言えるでしょう。文字盤を含めてブラックのワントーンにまとめ、ライトブルーを夜光箇所やパネライ スポーテック™ストラップのステッチに使うことで、モダンな雰囲気に仕上げられています。
「先進素材でシーンを牽引。ライト&スポーティな会心作の誕生」
【人気No.1】
IWC
ポルトギーゼ・クロノグラフ
【岡本さんの解説】
スイスの北東部、ドイツ語圏に拠点を置くIWCは、ドイツ的な気質を持っていて“堅実さ”を感じさせるプロダクトが特徴です。とくに2020年にコレクション全体がリニューアルされた「ポルトギーゼ」は、同社ドレス系ウオッチのフラッグシップとして時計好きを魅了し続けています。
随一のロングセラーである「ポルトギーゼ・クロノグラフ」もモデルチェンジされ、縦配列の2カウンターを基軸とした伝統的な意匠を受け継ぎながら、お客様も切望されていた高性能な自社ムーブメントへの切り換えが実施されました。これによってクロノグラフ機構で重要な制御機構が従来のカム式からコラムホイール式へと変更され、動作精度が向上しています。さらに自動巻き機構も、片方向巻き上げ式から両方向巻き上げ式に改良されてアップデートを果たしました。
もちろん外装についても語りどころが盛りだくさんです。まずは裏がシースルーバックになったことで、精緻なキャリバーの駆動を鑑賞できるようになりました。また、ストラップのバックルが片開き式から両開きタイプになったことで扱いやすくなりました。遅れてコレクション初のブレスレット仕様も追加されたことで選択肢が広がり、多くの方を惹きつけるモデルへとステップアップした印象で、ブランド随一の人気を獲得するに至っています。
「待望の自社製キャリバーを搭載したエレガントなフラッグシップ」
<取材協力>
oomiya 京都店
TEL:075-229-6689
住所:京都府京都市中京区七観音町623
営業:11:00~19:30
定休日:水曜
取扱いブランドは、オフィシャルサイト(https://www.jw-oomiya.co.jp/)に掲載。
※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、休業日や営業時間の変更、一時休業などを行っている可能性があります。
※スタッフは接客時、感染症予防のためマスクを着用しています。
Text/WATCHNAVI編集部