時間は誰にでも平等。だからこそ1日24時間、その限られた時間をどう使うかが「人生を楽しむ」ための鍵となります。様々な業界で活躍する人物から「時間術」を聞く本連載。第20回はCyberZの広報、高井里菜さんにお話を聞きました。
撮影/高橋敬大 文/赤坂匡介
株式会社CyberZは、スマートフォンに特化した国内最大級のインターネット広告代理事業を主とする企業です。近年では広告代理事業だけでなく、ゲーム実況配信プラットフォーム「OPENREC.tv」を始めとしたメディア事業やeスポーツ(対戦型ビデオゲームの競技)イベントの開催など、幅広い事業を展開しています。そこで広報を務めているのが、高井里菜さんです。
同社の親会社であるサイバーエージェントは、グループ全体で8,000人ほどの従業員(アルバイト含む)を有しています。その中から高井さんは先日、『最優秀ベストスタッフ賞』を受賞しました。そんな高井さんに、日々どんな時間の使い方をしているのか聞いてみると、そこには「広報としてニュースチェックは欠かさない」という高井流の時間術がありました。
――まず、「広報」という部署について、教えてください。
“広報”とは、社会と企業をつなぐ部署です。プレスリリースを作成し、それを広く発信したり、さまざまな形で企業のメッセージを社会に届けるのが役目です。メディアの方に弊社を取り上げていただいたり、その窓口として進行することも広報の業務のひとつです。
他に私は、「いまCyberZはどこに向かっているのか、未来のビジョン」など、会社が一枚岩であり続けるための情報を発信する、社内向け広報も担当しています。
――そんな高井さんの日課は何ですか?
広報として、ニュースチェックは欠かせません。その際はIT関連だけでなく、ジャンルを問わず、幅広いニュースに目を通すようにしています。やはり情報を発信するにしても、世の中の流れやトレンドを無視していては、興味を持ってもらうことは難しいですから。たとえばいまだと「働き方」に注目が集まっていますよね。それを広報に活用できないかと、考えたりします。
――先日、サイバーエージェントのグループ総会で全スタッフ職に就く社員の中から『最優秀ベストスタッフ賞』を受賞されたそうですね。
はい。同賞はこの半期で活躍した社員におくられるものなのですが、弊社が手掛けるeスポーツイベント「RAGE(レイジ)」が注目され、TVや新聞などのメディアでも多く取り上げられたことを評するものでした。ですのでこれは、自分ひとりではなく、CyberZ社全体の取り組みが評価された結果だと思っています。
とはいえ個人として表彰されたことは、今後の励みになりますし、とてもうれしかったです。
――賞を受賞されるほどとなると、日々かなりお忙しいと思います。業務を効率化するためにしていることはありますか?
そうですね。普段は分刻みのスケジュールで動いていることが多いです。ただ、忙しいからといって、業務に漏れがあっては大変なので、保険のためにスケジュールアプリをフル活用しています。
特にサイボウズはPCとシンク出来て、プッシュ機能が備わっているためすべての予定の5分前に必ずプッシュ通知を設定し、業務のリマインドをしています。毎日の日課はリマインダーというアプリで毎日同じ時刻にプッシュ通知が来るように設定しています。だから私にとってスマートフォンは必須アイテムであり、“私を支える相棒”でもあるんです(笑)。
バーバリーの時計とグッチの時計を愛用
――今日お持ちいただいたのは、バーバリーとグッチの腕時計ですね。
はい。バーバリーの時計は、仕事用です。大学時代、卒業のお祝いにもらったもので、デザインもシンプルで使いやすくて気に入っています。仕事で使うという意味では、最近Apple Watchが気になっています。でもそれはもう少し先、「自分が成長できた」と思えたときに購入したいです。
グッチの時計は社会人になるタイミングで、母からもらったものです。この時計も思い入れがありますし、デザインもかわいいですし、すごく気に入ってはいるのですが、文字盤がないため、とにかく時間がわかりづらいという……(苦笑)。仕事というよりも休日時間を気にしたくないときに、アクセサリー感覚で使っています(笑)。
――高井さんの夢は何ですか?
広報としてもそうですが、ひとりのビジネスパーソンとして、自分の運命を決められる人になりたいです。
私自身、現在会社の全事業の広報を担当しているのですが、特に直近は弊社のeスポーツ事業を成功させる上で、広報は非常に重要なファクターです。まずはしっかりと自分の能力を伸ばし、eスポーツ事業により貢献できる人材になりたいです。そうやって経験を積みながら、あらゆる事業でも成功に導けて求め続けられるビジネスパーソンになれたらうれしいですね。
高井里菜(たかい・りな)
株式会社CyberZ 社長室 広報 チーフ
1991年、東京都生まれ。国際基督教大学卒業後、サイバーエージェントに入社。在学中に内定者アルバイト制度を通じて同社に関わるなかで、起業に興味を抱く。入社後は営業職を経て、社内ベンチャーで誕生した現在のグループ会社にて、現職に就任。
- TAG