スイス時計の最高峰【オーデマ ピゲ】の進化するホスピタリティを国内カスタマーサービスセンターで知る

創業者一族の家系が営む時計ブランドとしてはスイス最古参となる【オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)】は、製造体制だけでなく購入後のサポート体制も進化を続けている。もちろん日本国内においても最高レベルのサービスを展開。その最新事情を取材した。


オーデマ ピゲ ブティック 銀座(東京都中央区銀座6-5-13)の2階には、日本で唯一となる対面式のカスタマーサービスカウンターが設置されている。ここではオーバーホールや万が一の故障などの相談、受付を行うほか、所有する時計のクリーニングサービスや性能の簡易チェック、電池交換であれば無償で実施とのこと

トゥールビヨンの扱いをスイス国外で初めて実現

オーデマ ピゲは、スイス本社やシンガポールにトレーニングセンターを構えており、定期的にカスタマーサービス部門のウオッチメーカーにメンテナンスの研修を行っている。その実態について、ウルバン・エメリさんに話を聞いた。


<ウルバン・エメリさん>2007年にスイスの時計学校を19歳で卒業後、ショパールでトゥールビヨン専門部署へ就職。BNBコンセプトに転職後、ロレックスのR&D部門を経て、オーデマ ピゲに入社。香港でのカスタマーサービス部門に3年勤めた後、APジャパンの同部門へと移籍した

 

(ウルバン・エメリさん)「オーデマ ピゲでは、個人単位で3年に1回、トレーニングが受けられます。私は、9月にスイスでトレーニングを受けてきました。3週間でノウハウを学んだキャリバーは4つ。最新の“ジャンボ”に搭載されるキャリバー7120ほか、フライング トゥールビヨン、クロノグラフ トゥールビヨン、エクストラフラット 永久カレンダーです。これにより、日本のカスタマーサービスでもトゥールビヨンキャリバーが扱えるようになりました。本国に戻していた以前のときと比べ、納期が抑えられます」

製造、開発、アフターセールスの3つの部門でキャリアを積んできたウルバンさんでも、ブランドの定める手順を踏む必要があるわけだ。一方、そのルールの中で彼のように3週間で4つの複雑系を習得するできる技術者はごくわずかだという。


オーデマ ピゲはブティックと同じ建物内にアフターセールス部門があり、十数名の技術者が日々届くタイムピースのオーバーホールやメンテナンスを行っている。グランドコンプリケーションや部品のストックがないヴィンテージ品など一部を除き、多くのモデルを国内で対応できるという

 

「トレーニングはステップバイステップで進むため、常にテストを受けているような感覚。それだけ集中できる環境が整っています。中には一定期間中に習得できない人もいますが、数をこなすことが目的ではないので、さらに経験を積んで再チャレンジすることになります」

聞けば、「スイス以外でトゥールビヨンを扱うアフターセールス部門は、日本が初ではないか」とのこと。日本のユーザーはかなり恵まれた境遇にあるようだ。


スイスで研修を受けてきたばかりのウルバンさんに、日本国内でのメンテナンス体制について話をうかがうことができた

 

「まだ一部のハイエンドウオッチは作業できませんが、パーツがあればヴィンテージウオッチの修復も国内で可能です。特に日本はこの市場が世界的にも大きい国なので、やりがいという点で非常に可能性を感じています。オーデマ ピゲのようなトラディショナルだけれどアヴァンギャルドな一面も持つブランドのキャリバーはどの時代のものであれ、触れていてとても楽しいのです」

ウルバンさんも語った通り、オーデマ ピゲはヴィンテージ品であっても修復を受け付けている。もし年代物の同社製タイムピースをお持ちの方は、最初に同社カスタマーサービスに相談を持ちかけてみるのがいいだろう。オーナーを大切にする企業姿勢は、時空を越える。オーデマ ピゲが、約1世紀半前から現在まで世界中で愛され続けている理由も、そこにある。


オーデマ ピゲ ブティック 銀座カスタマーサービスカウンターの奥へ進んだ先には、ストラップサロンが展開される。ここでは随時300種類、約800本のストラップがストックされている。特にCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲやロイヤル オーク オフショアはバリエーションが豊富なので、選び甲斐があるだろう。ストラップのサンプルと愛機を組み合わせながら、見た目のバランスやフィット感が確認できるのも嬉しい限り

 

【オーデマ ピゲ カスタマーサービス LINE アカウント】が登場

オーデマ ピゲは情報発信のアカウントとは異なる、カスタマーサービス(CS)専用のLINE公式アカウントを開設している。これにより、CSスタッフとLINEのチャットやビデオ通話で直接コミュニケーションが可能となった。修理の相談のほか、ストラップやアクセサリーの在庫状況も問い合わせできる。ブティックへ行かずとも同等のサービスをオンラインで受けられる。


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問い合わせ先:オーデマ ピゲ ジャパン TEL:03-6830-0000

「日本特別サイト」

「公式サイト」

Text:水藤大輔/Daisuke Suito(WATCHNAVI) Photo:高橋敬大/Keita Takahashi(TableRock)

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