時計専門誌『WATCHNAVI』に寄稿いただいている評論家やジャーナリストに、2022年に発表された新作時計で特に気に入ったモデルを5本、セレクトしてもらった。トレンドを追い続けている彼らの意見からは、新たな発見や深い知識が得られるはずである。
今回は、時計雑誌や女性誌で活躍しているジャーナリスト・野上亜紀さんが選んだベストウオッチを紹介。
【時計&宝飾ジャーナリスト・野上亜紀さん】
編集者を務めたのちフリーに転身。現在、腕時計とジュエリーをメインに、専門誌や女性誌および男性誌、ライフスタイル誌などの編集&執筆に携わる。
「一過性ではなく、テーマとして確立レディスモデルに見る表現の多様化」
●新作時計BEST 5の選出基準
「ダイヤモンド、新機構、色などから、最近のレディスにおける傾向を振り返ってみました。もちろん自分が欲しいというものも!」
●2022年の総括
「価格帯も二極化する中で、2022年は定番モデルを充実させるなど各社の堅実な動きが見られました。一方で、新しいジェムセッティングや斬新な動きを見せる機構、絶妙なニュアンスカラーなど、これまでにない趣向が多々あったのも見逃せないところ。こうした進化に、レディスモデルが一過性の需要ではなく、新たな表現のテーマとして確立されてきたのではないかと感じています」
<私的ベストウオッチ No.5>「グランドセイコー エレガンスコレクション(SBGX353)」
「グランドセイコー エレガンスコレクション」 Ref.SBGX353 48万4000円
「増加傾向のカラー文字盤でも、ニュアンスカラーやパステル系など、技術向上に伴い実に多様な色が登場するようになった。このグランドセイコーは和紙のような質感と水色が美しく、かつ直径34mmのケースがベストサイズ」
スペック:クオーツ(自社製Cal.9F61)。ステンレススチールケース、アリゲーターストラップ。直径34mm。日常生活用防水。
問い合わせ先:セイコーウオッチお客様相談室 TEL.0120-061-01 https://www.grand-seiko.com/jp-ja
<私的ベストウオッチ No.4>パテック フィリップ「ワールドタイム」
パテック フィリップ「ワールドタイム」 Ref.7130 778万8000円
「ワールドタイムのレディスに加わったオリーブグリーン。手仕上げのギヨシェやダイヤモンドセッティングのベゼルが繊細で、シックなカラーとローズゴールドの合わせ技が見事。クリーム色ハンドステッチのレザーなどディテールも秀逸です」
スペック:自動巻き(自社製Cal.240 HU)、毎時2万1600振動、約48時間パワーリザーブ。18Kローズゴールドケース(シースルーバック)、カーフスキンストラップ。直径36.5mm。約3気圧防水。
問い合わせ先:パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター TEL.03-3255-8109 https://www.patek.com/