腕時計ケアとメンテの〝あるある〟8つの疑問――いまさら聞けない! 腕時計の基礎知識

腕時計の基礎知識を初歩から解説するシリーズ。今回はよくある8つの疑問にお答えします。

 

Q.機械式のムーブメントはどんなトラブルが発生しやすい?

オーバーホールの不実施によるトラブルが一番多く、主に油の劣化によって精度異常などが発生。また、リューズのグラつきや操作不良も多いですが、これは乱雑な操作が原因。その他、落下など強い衝撃を加えると部品にズレが発生することもあります。時計にトラブルが発生する場合は精度異常や異音など前兆現象が現れるので、それらを見逃さず速やかにプロへ相談を心がけましょう。

 

Q.腕時計を鞄の中で一晩スマホに密着させてしまったら?

時計の機械部品はスマホなどに密着させると磁気を帯び、駆動が不安定となり精度異常が発生するので要注意。自分の時計が磁気を帯びているかどうかは、方位磁石を近づければ即座に判明。異常がある場合は「磁気抜き」修理を依頼しましょう。

方位磁石の針が大きく動くなら磁気を帯びている

 

Q.どんな腕時計でも強力な磁気に近づけると磁気帯びする?

時計が磁気の影響を受けると前述しましたが、それは機械式時計の場合。クオーツの場合、アナログ式は磁気の影響が一時的(磁気源が離れれば正常に戻る)、デ ジタル式の場合はそもそも磁気の影響を受ける部品がないので心配無用です。

磁気が不安な人にはデジタルクオーツがオススメ

 

Q.時計に使われる油って普通の機械油とどう違う?

時計部品はサイズが極微細なので、専用油には粘度や潤滑性などがギリギリまで高められた特製品が採用されています。一 般の機械油に比べ性能が突出しているぶん、逆に使用期限は短く、数年(3~5年)程度が一般的となっています。

 

Q.全然使わず、ケースに入れたまま5年が 経過。それでもオーバーホールは必要?

時計を全く使用しなくても、機械に塗付されている油は時間の経過とともに粘度などの性能が劣化。時計メーカーは油の耐用年数(使用期限)や、予想される部品の磨耗や消耗などを総合的に考慮して、一定期間(およそ3~5年)に一度のオーバーホ ールを推奨しています。時計に無理な負荷や損傷を与えないためにも、必ずその時期にオーバーホールを実施しましょう。

 

Q.オーバーホールを実施しないと機械の内部はどんな状態になる?

機械油の性能が劣化すると金属部品同士の抵抗が増大し、摩耗が加速。金属表面がこすれてカスが発生し、機械油と混ざって汚れた真っ黒な状態に。こうなると各所にトラブルを招くこともあるので要注意です。

金属カスの汚れが溜まったムーブのブリッジ部

 

Q.リューズを引き上げたまま手を洗ってしまった。その後、どうする?

内部に水気が浸入すると数日で機械部品がサビてしまうので、水気が浸入したことが明らかなら「その日のうちに」プロ へ修理を依頼。水気の侵入が不明な場合は、電気毛布などで時計を温め、ガラス が曇るかどうかで簡易的に判別も可能です。

ガラス内側の曇りや水滴を入念にチェック

 

Q.ケースやブレスに傷が発生プロに依頼すれば修復は可能?

プロに依頼すれば、研磨でキレイに除去が可能。ただ、研磨はグラインダーで表面を削るということなので、その作業には限界があります。除去可能なのは、表面に付いた「薄いかすり傷」程度まで。それ以上の傷は、基本的に修復は不可能です。

研磨作業は専門職人が専用機器を用いて行われる

 

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