【IBEゼミ/第3講】1996-2007 多彩な限定モデルでG-SHOCKブームの頂点へ!  そして、壊れない、止まらない、狂わない、究極のThe G誕生

伊部先生とIBEゼミ講師・スピード五郎

G-SHOCK人気を広く浸透させたイルクジとラバコレ

こんにちは! IBEゼミ講師ナンバー「5600」のスピード五郎です。今回の話は、いよいよG-SHOCK大ブームに突入する1996年からのスタートです。伊部先生、ブームという実感、ありました?

「当時、どうやって調べたのか、私の家に『G-SHOCKを売ってくれ!』と電話をしてきたマニアまで現れました。あれで、世間の熱狂ぶりを痛感しましたね」

1996年は、外気に触れるあらゆる金属部分にチタンを採用したラスト(錆び)レジスト構造のフィッシャーマンDW-8600をはじめ、コードネームをさらに進化させたサイファーDW-8800など、新ベーシックと呼べるブランニューモデルが登場してきました。と同時に魅力的な限定モデルが多数リリースされたことが、ブームに拍車をかけました。

「そうですね。エクストリームやマサイマラなど、以後定番化する限定モデルが人気を博し、なかでも上半期で一番の話題となったのは、ホワイトスケルトンを身にまとったイルカ・クジラ会議記念モデル第2弾です」

このあたりから、コレクターによるG-SHOCKのプレミアム化が進み、11月のラバーズコレクションでは社会現象ともいえる大ブームになりましたね、先生。1997年にはイルカ・クジラ会議記念モデル第3弾と、W.C.C.S.タイアップ限定モデルがストリートの話題をさらい、久々のツインセンサー搭載モデル=ライズマンDW-9100も発進しました。

「一方で、G-SHOCKから新たな2つの流れが生まれました。ひとつはモード系に向け、よりファッション性を重視したG-COOL。そしてもうひとつが、“スーツにも似合う大人のG-SHOCK”をコンセプトにしたMR-Gです」

MR-Gのフルメタル仕様は、伊部先生が社内で配置変えになって以来、ひとりでG-SHOCKへの想いをつなぎ、研究を進めていたモデル、カシオ内部でもほとんど知られることなく試作品が完成された、という話が都市伝説のように伝わっています。実際のところ、どうだったんですか?

「当時は、自分の希望で商品企画の部署に異動し、高品質で低価格の商品企画(チープカシオ)をメインに行っていました。G-SHOCKが若い人たちにまでユーザー層が広がっていくのを見て、その方々に、ずっとG-SHOCKファンでいていただきたいと思っていました。そのために必要なG-SHOCKはどういう商品なのかと考えたとき、フルメタルのG-SHOCKが思い浮かんだのです。若い人たちが年を重ねたときに、フルメタルG-SHOCKなら腕に着けていただけると思い、プロジェクトを作って開発を進めました。G-SHOCKが大ブームになっていましたので、フルメタルのG-SHOCKをプロジェクトで開発していることを知っている人は、プロジェクトの了解を出した当時の役員以外は、ほとんど知らなかったと思います。ただ、“G-SHOCK=BLACK”というイメージを持っている方も多かったので、フルメタルGとして認知されるまでに数年かかりました」

1997年以降も、G-SHOCKは多彩なコラボレーションや独自のコンセプトを打ち出した限定モデルで市場を賑わせました。I.S.F.やS.R.F.といったマリン系、カラーをテーマにした「メン・イン」シリーズでは、ブラック、イエロー、スモーク、ネイビー&カーキ、ホワイトなどが誕生しました。ちょっと変わったところでU.S.P.A.(アメリカ・パラシュート・アソシエーション)、PSC(ポーラサイエンスセンター)などのコラボモデルもリリース。イルクジ、ラバコレ、W.C.C.S.の各限定モデルも毎年発売されるようになりました。

生誕20周年を迎えて究極の「The G」誕生

いま振り返れば、1990年代後半の異様なまでのブームは何だったのでしょうか。しかし、世間の動きに惑わされることなく、G-SHOCKは頑なまでに自らの道を突き進みました。市場がやっと落ち着くにつれて、G-SHOCKも本来の輝きを取り戻しました。そして初代モデル誕生から20年を迎えた2003年、“何かあるぞ”という予感は誰もが持っていたに違いありません。その期待以上にファンを驚かせたのが、直前の2002年11月に発表された「壊れない」「止まらない」「狂わない」という究極G-SHOCKを目指した「The G」だったのです。

「考え方としては、1998年に初めてレイズマンが搭載したタフソーラーと、2000年にアントマンで実現した電波受信機能を統合したわけですが、電波ソーラーThe Gを完成させるためには、ソーラーセルの面積と消費電力の問題をクリアする必要がありました。通常のタフソーラーに比べ電波受信モデルは電力がかかります。そのため、ソーラー面積を大きくする必要があります。でも、それではデザイン的に大きなデメリットになってしまうのです。

CPUの消費電力を抑えた新しいLSIの開発や、新たな半導体技術によってLSIの中のリーク電流を抑えるなど、そうした努力の結果に完成したGW-300は、それ以外にも、バンドに初めての試みがなされています。それまではウレタン加水分解といって何年か経つと汗を吸って表面がモロくなっていましたが、バンド内部にメッシュ素材を入れることで切れない工夫が施されたのです」

フルメタルG-SHOCKの広告。初代G-SHOCK開発時に、試作品を落とし続けたことについて「俺は時計を投げているんじゃない。常識を投げ捨てているんだ」という伊部先生の言葉が紹介されています。

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伊部菊雄
1976年カシオ計算機入社。最初に配属された技術部・外装設計で耐衝撃構造を生み出す。近年は、製品哲学の伝道師として世界中でプレゼンを行う一方、独自企画も手がける
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