世界最大の新作見本市バーゼルワールドには有名ブランドだけでなく、起業したての小さなブランドもビジネスチャンスを求めてやってきます。そこで、現地取材チームが発掘してきた超個性派をご紹介します!
スーツスタイルに合う高級時計のオーラ漂うクオーツウオッチ
L&JR(エル アンド ジェイアール)
サークルや針が重なる3次元マルチレイヤ―文字盤に誰もが目を奪われるに違いないでしょう。実際に手に取ると、数百万円クラスのオーラを感じました。それもそのはず、L&JRはヨルグ・ハイゼックの子息のほか、高級機械式時計を知り尽くした3人で2018年に始めた新ブランドでした。
バーゼルでは「STEP1/デイデイト」(右/17万6040円)と「STEP1/クロノグラフ」(左/20万5200円)の2型を発表。クオーツを使って、品格あるデザインを生み出すことに成功しています。
ヴィンテージの計器に魅了されたフレンチブランド
RESERVOIR(レゼルボワール)
2016年にパリで創業したレゼルボワールは、古い計測機器の機能的な美しさを腕時計で表現するブランドです。6時位置のジャンピングアワーと文字盤中央のレトログラード分表示は特許取得のモジュールで実現しており、ベースは信頼性の高いE TA2824-2となっています。
写真の「エアファイト ジェット」(50万円)は航空機のメーターをイメージしたものですが、ほかにもクルマや潜水艦など多彩なデザインがあるそう。今秋、日本初上陸が予定されています。
針もインデックスもない、ドイツ発の“言葉で時刻を伝える”モダンアート
QLOCKTWO(クロックツー)
2009年にドイツで生まれたクロックツーは、時刻の表示の仕方が非常にユニーク。時計の針やインデックスはなく、「IT IS HALF PAST SEVEN(現在時刻は7時半です)」のように、言葉で時刻を表示するのです。しかも対応言語は、英語や日本語を含めて20か国以上!
ミニマルでシンプルなスクエアデザインから放たれる精緻で機能的な雰囲気は、強くドイツを感じさせます。レッドドットデザイン賞をはじめ、20以上の国際的な賞も受賞しており、これはもはやモダンアートです。
腕時計の「クロックツー W35」(上/11万8800円)や壁掛けの「クロックツー クラシック クリエイターズエディション シルバー&ゴールド」(下/42万1200円)など、多彩なサイズが用意されているのも魅力的。
世の中に時間の表示方法は数あれど、世界に目を向ければ、まだまだユニークな発想をする人が現れてくるのが腕時計の面白いところ。すでに自分の定番を持っている人も、たまには思いっきり遊んだ時計を買ってみてはいかがですか? きっと新しい発想が生まれるかもしれませんよ。