ブラックセラミックスで彩られた、新しい「スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン」

ムーブメント装飾で魅せる“月の裏側”

今年発表された「スピードマスター ダーク サイド オブ ザ ムーン アポロ8号」は、新たにオールブラックセラミックス製のケース&ベゼルを採用。加えてムーブメントパーツの一部に特殊加工を施し、月の表情を再現している。まずダイアル側は、バーインデックスとインダイアルを残してベースダイアルをカットアウト。スケルトナイズされた部分からムーブメントのダイアル側地板を見せ、そのオメガロゴの周囲にわずかに残された部分に、クレーター状の表面加工が施されている。これにより、これまでのスピードマスターコレクションとは一風変わった表情を生み出している。

対して“月の裏側”にあたるムーブメント側の装飾はさらに手が込んでいる。クロノグラフの輪列を受けるブリッジ部分は、同様にブラックコーティングしたうえに、クレーター状の表面加工が施されている。ムーブメントの心臓部であるテンプもブラックで染め抜かれている。さらにムーブメントパーツ全体をグレイッシュに仕上げることで、ダイアル側との統一感を生み出している。

ベースとなったのはNASAの公式採用機と同じCal.1861だが、こうした特殊加工が施されたことで、新たにCal.1869のナンバーが与えられた。ストラップはパンチング加工が施されたブラックレザー。スピードマスターロゴや各積算針に施されたイエローの挿し色は、ストラップのインナー部分にも踏襲されている。

もっともこのモデル最大の魅力は、オールセラミックス素材によるケース&ベゼルだろう。スピードマスター独特の左右非対称デザインに、ブラックセラミックスに特有のやや艶感を落とした質感が美しい。また、トランスパレント化されたバックケースに刻まれた“We’ll see you on the other side”(あちら側でまた会おう)の文字は、アポロ8号の司令船操縦士を務めたジム・ラヴェル船長が、月周回軌道に乗って、初めて月の裏側へと向かう際に、地上の管制センターに送った言葉として、特によく知られているものである。

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