アメリカで誕生し、現在はスイスメイドのハイコストパフォーマンスウオッチを手がけるハミルトン。時計の購入を検討したことのある人なら、このブランドを一度は候補に挙げたことがあるのではないでしょうか。そんな知名度抜群のハミルトンのオフィスに赴き、これから年内に発売される新作ウオッチを見せてもらいました。果たして、どんなモデルが登場するのか。さっそく見ていきましょう!
変形ケースの革新モデル「ベンチュラ」の忠実復刻版
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1957年に世界初の電池式腕時計として発表されたハミルトンの「ベンチュラ」は、時計好きはもちろん音楽好きにも知られた存在。エルヴィス・プレスリーが愛用したことで火がつき、現在も多くのミュージシャンに愛用されている名作です。今年は、オリジナルに忠実な金×黒のカラーリングで現代に復活しました。
サイズは横32.3×縦50.3mmと横24×縦36.5mmの2種類あり、大きな方にはイエローゴールドPVDが施されたフレックスステンレススチールブレスレットの仕様もあります。ブラック文字盤を横切るエレクトリックマークもいい感じにレトロな雰囲気を盛り上げます。この個性的な形状で定番ウオッチといえるのは、ベンチュラだけではないでしょうか。
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この時計は11月からハミルトンブティック 東京 キャットストリートで先行発売されたあと、12月から全国展開される予定となっています。
シンプルデザインが“今の気分”なイントラマティック新作
文字盤がすっきりとした腕時計が最近は流行していますが、ハミルトンも以前からシンプルな時計を展開しています。その代表作が「イントラマティック」。1960年代に発売されたオリジナルモデルにインスピレーションを得た人気シリーズです。これの新色としてグレーダイアルとハバナブラウン、バーボンカラーという絶妙なカラーダイアルが登場します。
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時計本体は、外縁を湾曲にした文字盤の採用、秒針の排除、プリントインデックスなど、薄くするための様々な工夫により、デイト付きの自動巻き時計ながら9mmを切るスリムな設計を実現しています。サイズは直径42mmと38mmの2サイズ展開。
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イントラマティックからはもう一本、復刻モデルが発表されました。それが「イントラマティク オートクロノ」。1968年に「クロノグラフ A」として発表されたモデルのデザインを受け継ぎ、白ダイアルに黒目玉の通称「パンダダイアル」が特徴となっています。
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オリジナルでは直径36mmだったケースは、最新作では40mmに拡大されました。搭載するのは自動巻きCal.H-31。標準持続時間60時間を誇るハイスペックムーブメントです。
ミリタリーウオッチの元祖「カーキ」は直径50mmの限定品で勝負!
1940年代の米国陸軍のミリタリーウオッチの直系である「カーキ」からは、ビッグウオッチが発表されました。ビッグなのは直径50mmのケースだけではありません。この時計、アラビア数字インデックスもビッグなのです。ひとつひとつ手作業で固定される高さ1.1mmの数字インデックスは、蓄光仕様の「スーパールミノバ」を成型したもの。全方向から光を吸収するので暗所での光量や持続時間が飛躍的に向上しているとのこと。
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この特別モデルは、オールブラックの「ステルス」、サンドブラスト加工が施されたマットな「スチール」、グレーグリーンのクレイカラーが特徴的な「アース」の3タイプで登場。それぞれ世界限定550本での展開となります。
ほかにもまだあるハミルトンの秋冬新作
「カーキ」シリーズからは、ヴィンテージカラーが採用された「カーキ パイロット オート デイデイト」は、先に発売された42mmに続いて直径46mmの大型モデルも発売に。
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文字盤側からムーブメントの動きが愉しめる人気作「ジャズマスター オープンハート」から登場する、サンドベージュダイアルの新色。
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「ブロードウェイ」の新作は、限定のGMTウオッチと、プルシアンブルー/インペリアルグリーンの配色が個性的な3タイプ。
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1940年代から愛され続けてきたロングセラー「ボルトン」は、横23.5mm×縦27.4mmのMサイズと横27.3mm×縦31.1mmの2サイズで新たなスタイルに一新。マホガニーブラウン、ミッドナイトブルー、ルビーレッドという、気品に満ちたストラップカラーとのマッチングもいい感じです。
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「いつかは ベンチュラを」と思っていた筆者としては今回の復刻がかなりグッときていますが、一方でイントラマティックの上品なグラデーションダイアルにも心を惹かれるところ。みなさんは、どの時計がお好みでしたか?