最新レビュー! 初代アナログG-SHOCKをフルメタルで再現した「AWM-500」のユナイテッドアローズ限定を買ってみた

 

買って、使って、分かった! 小振りのちょうど良さ!!

G-SHOCKのアナログモデルといえば、比較的に大きいケースで扱いにくいという声もある。しかも外装がメタルとなると、重くなってしまうのは否めない。実際そこを懸念していたため、装着性については妥協すべきと考えていた。だが、予想に反して「AWM-500」はオリジナルモデルよりもやや小さく作られていることで、個人的にはフィット感に不満はない。たしかにヘッドは重量を感じるもののバンドとの良好なバランスが図られているため、腕の上で時計がグラグラと遊んでしまうようなことはない。コマ詰めとバックルにある4段階の微調整機能で、誰でもジャストフィットのポジションを見つけられることだろう。

本機最大の特徴であるメタルバンドだが、ケースからラグ、そしてバンドのひとコマ目が一体感のある流麗なデザインとなっている。オリジナルモデルの樹脂の形状をメタルで表現した特異なフォルムだが、これはトレンドになっている“統合型ブレスレット”ともいえるもの。バンドまで含めてトータルでデザインされた美しいスタイルは、オリジナルモデルのコンセプトだった“ミニマム”にも繋がるアイデアだ。安易なフルメタルでのリバイバルではなく、技術や素材の進化を盛り込むというG-SHOCKの矜持が垣間見れる。

ダイアル12時位置に印された「QUARTZ」の文字も、いまとなっては珍しい。当時のG-SHOCKへのリスペクトが感じられるディテールだ。写真のように“正座置き!?”も可能(笑)

 

仕上げにもこだわりが感じられる。ベゼルはサテンとマットが使い分けられており、バンドもサテンメインとなっている。ただし、コマのエッジ部分などの一部が鏡面のような加工になっているため、シックな印象ながらも光を帯びた際の存在感は格別。このユナイテッドアローズモデルのブラックの仕上げも、高級時計に見劣りしない深みのあるものだ。ひとつ不満を言うなら、風防が無機ガラスであること。これだけのディテールを備えているのだから、サファイアガラスを使ってほしかった。

 

街に溶け込むデザイン。ビジネスウオッチとしても候補になる稀有なG-SHOCK

機能についても触れておこう。G-SHOCKは現在、Bluetoothを使ったスマホとの連携やGPS衛星と繋がる先進システムなどの多機能化が進んでいるものの、「AWM-500」はあえてマルチバンド6(標準電波受信)とタフソーラー(ソーラー充電)に絞って搭載している。筆者が使う環境ではこの2つさえあれば“止まらない、狂わない”が実現されるので問題ないし、最新スペックを楽しみたいのであれば上級クラスのMR-GやMT-Gを選択すればよい。ミニマムを開発理念としたオリジナルモデルのDNAを受け継ぐポジションだからこそ、この潔さも本機の個性といえるのではないだろうか。

セレクトショップ別注の走りといえるユナイテッドアローズ×G-SHOCKのコラボレーションモデル。憧れの名機をメタル外装で楽しめるなんて、夢にも思わなかった。G-SHOCKには時代を象徴するアーカイブモデルがまだまだたくさん存在する。次なる復刻や再現は、果たしてどんなものになるのだろう?

1990年代にブームを経験した人にとってはノスタルジックで、経験していない人にとっては新たな発見。今後もG-SHOCKの動向から目が離せない。

 

初代アナログG-SHOCKをフルメタルで再現したレギュラーモデル

G-SHOCK「AWM-500D-1AJF」6万6000円/クオーツ(電波ソーラー)。ステンレススチールケース&バンド(グレーIP加工)。直径44.5mm(厚さ14.2mm)。重量175g。20気圧防水

 

AWM-500/スペック一覧

●耐衝撃構造(ショックレジスト)
●スクリューバック
●タフソーラー(ソーラー充電システム )
●マルチバンド6
●針退避機能
●ワールドタイム
●ストップウオッチ
●タイマー
●時刻アラーム5本・時報
●バッテリーインジケーター表示
●パワーセービング機能
●フルオートカレンダー
●12/24時間制表示切替
●操作音ON/OFF切替機能
●ダブルLEDライト(ホワイト色)
●ネオブライト

 

レギュラーモデル(AWM-500D/AWM-500GD)の問い合わせ先:カシオ計算機 お客様相談室 TEL.03-5334-4869 https://g-shock.jp/

 

Text/WATCHNAVI編集部

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