シャネルは、20世紀最大のデザイナーのひとり、ガブリエル・シャネルが1910年、パリに帽子店を開いたのが始まり。「プルミエール」(1987年)で時計製造をスタート。セラミックを使った「J12」(2000年)は瞬く間に代表モデルへと成長した。
専業ブランドとは一線を画す審美性と独創性を発揮
マドモアゼル シャネルの星座が獅子座だったことから、ライオンはシャネルの重要なモチーフ。今回もムッシュードゥ シャネルの腕時計と置き時計に採用されて注目を集めた。同社が時計専業ブランドと一線を画すのは、ボーイフレンド スケルトンのキャリバー 3.から見て取れる。審美性が大前提で、美しさを保ちながら機能を突き詰めていくのだ。J12のグラフィカルな限定モデルも同社の独創性から生まれたモデルと言える。
CHANELの新作(バーゼルワールド2018)
誕生から3年、ラインナップを広げる人気ラインに初めて自社製キャリバー 3.を搭載。デザインを優先して開発されたこの自社製スケルトン・キャリバーは、表からネジが見えず、縦に円が連なる独特の構成を持つ。男性もジャストサイズで使えるマスキュリンなスタイルも見事。
ジャンピングアワーと240°レトログラード分表示を採用した2016年発表の自社製キャリバー搭載モデル。美しいグラン・フーエナメル文字盤の6時位置は、従来のスモールセコンドに代わって18KWGのライオンを配した。ケースサイドにはバゲットダイヤモンドが入る。
ダイアルには外周にミニッツサークルがあるだけで、アワーマークはなし。代わりに数字の12をラッカーなどであしらい、J12のアーティスティックな一面を巧みに引き出した。
置き時計の名門レペが制作を担当。マットブラックのコーティングを施したブロンズ製のライオン三頭が支える球状のサファイアガラスの中に、手巻きムーブメントを収納。時分は上部の2つの数字ディスクで表示される。