現在もクリスマスシーズンのペア販売が続く「ラバーズコレクション」が、最初に誕生したのは1996年11月のこと。転売目的の購入者が全国の時計店に出没するなど、注目されすぎて社会問題化した最初のG-SHOCKです。
恋人たちに贈る純白のクリスマス限定G-SHOCK
歴代G-SHOCKで世間を一番騒がせたのは、間違いなく初代ラバーズコレクションでしょう。ユニークなELバックライトの絵柄と、Baby-Gとのペア販売という試みが女性にも注目され、発売日には全国の時計店に長蛇の列ができました。それでも実際に手にできたのは限られた人だけ。1週間後には、フリーマーケットで3倍の値段が付けられ、非正規ショップでは連日の価格高騰。TVニュースにもなったほどの混乱を避けるため、2代目ラバコレ以降は、当時では異例の全国一斉発売となりました。
3種類のペアのうち、ELバックライトは「白クマとペンギン」「エンジェルとデビル」の2パターン。G-SHOCKはDW-6600のケースにコードネームのモジュールを搭載したDW-6696、Baby-Gは電話番号とメモリーできるファイル機能を搭載したFileシリーズをベースとしたBG-350でした。そして全モデルが、クリスマス限定モデルらしい“真っ白”な装い。初代ラバコレは、時計界でほとんど成功例のなかった“白”と“ペア”の2大失敗要素を大ヒットに導いた、極めて挑戦的なプロジェクトでもあったのです。
G-SHOCKのELバックライトにはデビルが浮かび、ストラップのBaby-Gにはエンジェルが浮かびます。ストラップのラベルは、G-SHOCKが「Kiss the Angel」の文字と赤いデビル、Baby-Gが「Kiss the Devil」の文字と赤いエンジェルが刺繍されています。
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