G-SHOCKファンではなく、あえて“フロッグマンファン”を公言する人が少なくありません。ダイビングモデルのフロッグマンは、それほど個性が強く、G-SHOCKの中でも特別な魅力を備えていると言えるでしょう。その初代モデルが誕生したのは、1993年のことでした。
はじめて“フロッグマン”というニックネームが付いたG-SHOCK
フロッグマンはG-SHOCKで唯一の200m潜水用防水です。「20BAR」表記ではなく「200M」の防水表記は、ISO(国際標準化機構)が定めるダイバーズウオッチの規格に準拠した性能を有するフロッグマンだけに許された称号です。単に20気圧の水圧に耐えられる20BAR防水表示ではなく、実際に水深200mまで潜水できるのが200m防水表記なのです。
その初代モデルが誕生したのは1993年8月、初めてニックネームが付いたG-SHOCKで、左右非対称の精悍なデザインが話題を呼びました。当時の主流だった樹脂ケースではなく、メタルケース&スクリューバックを採用し、ログタイム計測や積算機能など、ダイバーが必要とするパフォーマンスをフルカバーしていました。
よりスペック的に進化した第2世代のチタンフロッグマンが1995年6月に誕生しますが、(【G-SHOCK列伝5】参照)、それ以降も第1世代のフロッグマンには根強い支持が集まります。なかでも1994年7月に夏季限定モデルとして登場したイエローフロッグマンは、発売当時はデパートでしか販売されなかったことと、裏蓋にフロッグマンだけの通し番号が刻印されていたため、急激にプレミア化しました。その後のイエローG-SHOCK人気の開拓者的モデルとも言えます。
1990年代後年にG-SHOCKブームが勃発すると、1994年11月発売のブルーグレーフロッグマンにも人気が飛び火しました。しかし、ブームが落ち着いたあと、フロッグマン第1世代で一番の人気を得ていたのは、1993年11月にリミテッドカラー仕様として発売されていたDW-6300-1Cでした。生産数が少なく、イエローフロッグマン以上に希少性が高かったためです。
潜水艦のハッチをイメージした左右非対称デザインが高く評価された初代フロッグマンのリミテッドカラー。左サイドのG-SHOCKロゴが赤となり、防水表記を含めたベゼル周りのロゴにゴールドを採用しました。G-SHOCK唯一、ISO規格に準拠したダイバーズラインのオリジンです。
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