ブライトリングが誇るクロノマットの製造工程を取材 “プロの計器”であるためのこだわりとは?

ブライトリングの創業100周年にあたる1984年に誕生したクロノマットは飽くなき進化を続け、2009に現行モデルが誕生。7年を経た現在も同社のフラッグシップモデルとして不動の地位に君臨しています。果たして、時計ファンを引きつけるその魅力とは何なのでしょうか? “プロの計器”ならではのこだわりの製造工程に迫りました。

ph6170-8
クロノマット 44
Ref.A011B67PA
99万3600円
自社製Cal.01を初搭載した2009年以来、航空クロノグラフのフラッグシップとして君臨。 瞬時の視認性、操作しやすい逆回転防止ベゼルを備え、鍛え上げた316L SSケース&ブレ スが、凄まじい質感を漂わせます。500m防水。

厳格な品質管理を経て
「プロの計器」になる

スイスのブライトリング・クロノメトリーでは、職人技と高度なハイテク技術の長所が見事に融合しています。「100%クロノメーター」の重要な拠点となるこのラ・ショー・ド・フォンの工場や本社や工場、外装部品のサプライヤー工場では、きわめて厳格な製造が実践され、製品化に至るまでにはさまざまな耐久テストを受けているのです。たとえば完成したケースは、タイプによって400気圧まで加圧して気密性を検査。ダイバーズならISO規格に基づいて、防水表示の1.25 倍の圧力テストが課されます。ケーシングを終えた時計にも過酷な検査が待っています。回転ベゼルなら2000回転、プッシュボタンは1万8000回の動作テスト、さらには“操作性”のチェックまで徹底的な品質管理を行います。

Quality of Chronomat 6つのこだわり

①ケース

ph6170-2最高品質の素材を鍛え、磨き上げる
ブライトリングのSSケースは最高品質の316L 非磁性ステンレススチールが使われています。通常より厚い特注ステンレス鋼を20〜80tの力でくり抜き、少しずつ圧力を上げながらプレス。これを繰り返すと分子構造が密になり、耐久性が高まるのです。そして最終仕上げは熟練職人が、高度な技術を駆使して手作業でポリッシュします。

②ブレスレット

ph6170-3ブレスも“計器の一部”という考え方
棒状のステンレス鋼をCNCマシンで斜めにカットしたコマ(上写真)はデザイン的にも個性的。これにドリル加工と成形加工を施し、手作業で研磨していく。各コマはピンでつなぎ、3400℃の高温で溶接して耐久性を高めます。最後に側面も磨き上げて完成。ちなみにクロノマットのブレスを構成するパーツは120個にも及びます。

③ダイアル

ph6170-4繊細な匠の作業とこだわりが満載
真鍮から打ち出したプレートに、メッキ、塗装、装飾、インデックスの取り付けといった繊細な作業を経て、プロの要求するレベルまで視認性を高めていきます。インダイアルを一段くぼませリングをセットすることで、文字盤にメリハリと立体感が生まれます。インデックスは手作業で1本ずつ植字。夜光により暗所でも時刻は確認しやすいです。

④針

ph6170-5ミクロン単位の加工精度と耐久性
ブランド名の「B」を末端にかたどったクロノグラフ秒針は、最大負荷30Ncmの回転トルクに耐える設計。軸を通すチューブは直径0.5㎜、そこに0.25㎜の穴を空ける工程の許容範囲はわずか±2ミクロン。髪の毛の30分の1という超精密な世界です。さらにメッキ、塗装、夜光を添布し、軸をかしめて固定し最終仕上げを行います。

⑤サファイアクリスタル

ph6170-6航空計器と同じく両面無反射加工
ダイヤモンドに次ぐモース硬度9といえば、日常使用ではまず傷がつかないほどの超硬素材。クロノマット 44は、その人工サファイアクリ スタルを2.7㎜厚という極厚で使用します。さらに、高高度の強烈な太陽光下でもパイロットが確認しやすいよう、無反射コーティングを表裏両面に施すあたりがブライトリングらしいです。

⑥ムーブメント

ph6170-7自社製Cal.01も全品クロノメーター
2009年にブライトリングが初めて自社開発したキャリバー01は、クロノグラフ制御が確実でタッチの軽快なコラムホイールを採用。動力伝達はタイムラグがない垂直クラッチ式、さらには70時間パワーリザーブ、時間帯を気にせず操作できる日付早送り機構など、先進技術が投入されています。もちろんCOSC認定クロノメーターです。

こうした1000項目を越える厳しい検査を経て、クロノマットは完成します。それはもはや腕時計ではなく“プロの計器”。全身が機能美にあふれる最高のパイロットウオッチなのです。

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