クリスティアーノ・ロナウドがChrono24(世界最大の高級時計専門オンラインマーケットプレイス)に投資

世界最大の高級時計専門オンラインマーケットプレイスであるChrono24が、“世界で最も稼ぐ”とも言われているサッカープレーヤーのクリスティアーノ・ロナウドから投資を受け、合計1億ユーロを超える資金調達を達成した。このChrono24とはいったいどのような存在なのか。今回の発表を機に改めて考察する。

TEXT/Daisuke Suito(WATCHNAVI)

「時計愛好家のコミュニティの一員になれたことにとてもワクワクしている」

クリスティアーノ・ロナウドは、少しでもサッカーに興味を持った人ならすでにご存知だろう。現在38歳の彼はアル・ナスルFCのフォワードとしてプレーし、ポルトガル代表チームではキャプテンも務める。過去の成績はバロンドール賞5回、ヨーロッパゴールデンシューズ4回、獲得トロフィー32個、リーグ優勝7回(UEFAチャンピオンズリーグ5回、UEFA欧州チャンピオンシップ1回、UEFAネイションズリーグ1回)を経験。チャンピンズリーグでは140ゴールと42アシスト、クラブと代表の合計では835ゴールを記録したスタープレーヤーである。一方で、大の腕時計好きとしても知られ、オフに着用する腕時計に多くの人々が注目。高級時計の魅力を広く世界に発信している人物でもある。

彼とChrono24のCEOであるティム・シュトラッケは、今回の出資について以下のコメントを寄せている。

「長年の時計コレクター、そしてChrono24の常連ユーザーとして、今回Chrono24の株主になれたことを嬉しく思います。Chrono24は、世界中の何百万人もの時計愛好家が情熱を共に分かち合えるコミュニティです。そのグローバルな一体感は私自身非常に親近感のあるものであり、今回そのコミュニティの一員となれたことにとてもワクワクしています」(クリスティアーノ・ロナウド)

「クリスティアーノほど高級時計への情熱を世界の舞台で伝えられる人はいないでしょう。彼はすでに歴史上最も偉大なアスリートの一人としてその地位を確固たるものにしており、投資家としても世界レベルのラグジュアリーやテクノロジーに対し鋭い洞察力を持っています。また、時計への確かな情熱も持ち合わせており、当社がグローバルな舞台で次の章に進む上で、これ以上ないチームメイトだと言えます」(ティム・シュトラッケ)

談笑するティム・シュトラッケ(右)とクリスティアーノ・ロナウド(右)

Chrono24は2003年に創業し、現在は120か国以上から3000以上の販売業者、ならびに3万人以上の個人販売者により50万点もの時計が出品されている世界最大の高級時計専門オンラインマーケットプレイスで、サイト訪問者数は毎月約1000万人(2023年3月時点)。2021年8月には、LVMHの支配株主であるアガッシュが支援するAglaé Ventures社(本社:フランス)をはじめ、General Atlantic社(本社:アメリカ)、Insight Partners社(本社:アメリカ)、そしてSprints Capital社(本社:イギリス)など、2021年8 月のシリーズC における調達額にロナウド氏による投資が加わったことで、1 億ユーロ(1 億1,800 万USドル)を超える資金調達を達成。現在の評価額は10億USドルに到達したという。

このマーケットプレイスの強みは、新品からアンティークまで網羅した時計のラインナップを一挙に見られることに加え、購入者と販売者の双方が安全な環境のもとで売買を行えるよう、国境を超えたサポートチームが日本語を含む22言語対応でメールと電話のサポートを提供している点にある。こうしたボーダーレスな時計売買の仕組みを構築するだけでなく、高級時計へのアクセシビリティ、透明性、接続性も提供することで時計を求める人が安心して購入を検討できる体制を築いたのである。大型の資金調達を達成し、成長を続けるChrono24の次なる一手は時計業界も注目するところ。果たしてどのようなサービスやコンテンツを打ち出すのか、今後の動向に期待がかかる。

ちなみに、Chrono24はWATCHNAVI本誌に連載をもっており、世界の時計市場のトレンドをChrono24の記者の見解を交えたコンテンツも発信中。日々多くの時計が売買されるこのマーケットプレイスの傾向は、私たちにとっても極めて重要な情報ソースとなっている。もし自分が所有する腕時計の市場価値を知りたければ、まずはChrono24でエゴサーチするとよいだろう。また、ロレックス、パテック フィリップ、オーデマ ピゲなど圧倒的な需要過多にあるブランドのグローバルでの人気の実情も把握可能。現在、とくに日本の時計市場は長引く円安の影響で価格高騰が続いており、ひと世代前に流通していた“現実価格”の腕時計を求める人がにわかに増え続けている。そうした“ポストヴィンテージ”というべき人気商品を探してみると、かつて憧れていた腕時計と再会できる可能性も高い。買うか買わないかは個人の自由だが、過去に一度でも時計選びを楽しんだことがある人ならChrono24に掲載されているあらゆる情報をきっと楽しめるはずだ。

https://www.chrono24.jp/

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