伝統的な機械式時計を堅持しながら創造的技術で好奇心を掻き立てる【オリス】2023年ニューコレクション

2023/8/29 17:00

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歴史あるスイスの時計ブランド【オリス（ORIS）】は、創業当初よりクオリティが高く、現実的な価格の機械式時計にこだわってきた。そのような哲学から生み出されるコレクションは、海や空の極地で機能するハイパフォーマンスウオッチから、日常に彩りを添えるデイリーユースウオッチまで、多岐にわたるカテゴリーを揃えている。本記事では、とくに注目が集まる2023年ニューモデルについて解説する。

デザインの良さと高機能で個性ある機械式時計が多数

間もなく創業120周年を迎えるオリスは、スイス時計界の中でも誠実な製品作りの名手として知られる。ラインナップには、フラッグシップとなる自社ムーブメントモデルからコストパフォーマンスに優れるエントリークラスまで存在。その多彩さも魅力だ。

そんなオリスの最新頂上モデルは、海と空、それぞれを制するプロフェッショナルウオッチ。海の覇者「アクイスプロ 4000m」は、理論上、深海4000mの水圧に耐えられる超堅牢なダイバーズで、飽和潜水にも対応している。このようなオーバースペックや腕時計のイメージを超える迫力、そして波模様のブルー文字盤が海を愛する者の所有欲を刺激する。

↑「アクイスプロ 4000m」は、23mm厚のケースの左側面にヘリウムガス排出バルブを装備。プロ潜水士が行える飽和潜水に対応する。アクイス特有の短いラグを採用

空の王者「プロパイロットアルティメーター」は飛行士の着用を想定し、腕元の計器としての役目を担う高度計を搭載している。クオーツ時計に高度表示が付くことは珍しくないが、機械式となると複雑な機構や繊細なセンサー、高い気密性も必須のためハイレベルな技術を要する。しかも本機はカーボンファイバーコンポーネントを100％コントロールし、積層造形と成型のストライプから製造された高剛性ケースを採用。その精密な作りからムーブメントを囲うインナーケースを必要とせず、プラスチック製並みの軽さを実現している。

↑「プロパイロットアルティメーター」は、ねじ込み式の4時位置リューズを赤ラインが出るまで引くと、気圧センサーが機能。黄色いマーカーが現在地の高度（m）を、赤が気圧（hPa）を示す

機械式最高レベルの大深度防水を実現

オリス「アクイスプロ 4000m」　Ref.01 400 7777 7155-Set　80万3000円

直径49.5mmのチタンケースと極厚10mmのサファイアクリスタル風防の組み合わせにより、オリス史上最も防水性能に優れる「400気圧」を達成。特許取得の安全ロック機構付き逆回転防止ベゼルを備える。自社製造のキャリバー400を搭載。自動巻き。

高度6000mまで測れる唯一の自動巻き時計

オリス「プロパイロットアルティメーター」　Ref.01 793 7775 8764-Set　88万円

チューリッヒを拠点とするハイテク企業「9T研究所」の協力によって、カーボンファイバーと高分子化合物「PEKK」の複合素材から成る特殊ケースを実用化。金属より強靭で、わずか98gという軽量な仕様だ。機械式高度計を備える専用のキャリバー793を搭載。直径47mm。10気圧防水。

ジェンダーレスなカラーとサイズのシンプルウオッチ

最先端のテクノロジーから生み出される本格派とは反対に、誰でも手に取りやすい新作が「ダイバーズ65 コットンキャンディ」である。シンプルなレトロダイバーズスタイルで、潜水機能よりも普段の使い勝手の良さを追求。また、コットンキャンディ（＝綿菓子）のような淡い中間色の3つの異なる文字盤を合わせることで、若い世代も受け入れやすいデザインとしている。なお今作は、第1弾ブロンズバージョンよりも各文字盤のカラーがやや濃くなっている。

↑外観は1965年に発表したオリス初のダイバーズウオッチを踏襲。当時のドームフォルム風防を、硬質で耐久性の高いサファイアクリスタルで実現した

「コットンキャンディ」に待望のステンレススチール仕様

オリス「ダイバーズ65 コットンキャンディ」（グリーン）　Ref.01 733 7771 4057-07 8 19 18　33万円

レトロなデザインが魅力のダイバーズ65に、ブルー、グリーン、ピンクのパステルカラーを組み合わせたコットンキャンディ第2弾。軽快な装着感を実現する38mm径のステンレススチールケースを筆頭に、10気圧防水や日付表示など日常使用に役立つ機能を押さえている。自動巻き。各文字盤と同色のリサイクルペルロン製ストラップのモデルもラインナップ。