天智天皇の10年(671年)4月25日、漏刻と鐘鼓によって初めて時を知らせたという『日本書紀』の記事にもとづき、その日を太陽暦に換算して、現在の6月10日に「時の記念日」が定められた。毎年、その日には各地で時計関係イベントが催されるが、その中でも編集部が注目しているのが大阪市立住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」で行われる展示イベントだ。そのプログラムの一部を紹介しよう。
6月9日(日)はワークショップ、翌日の時の記念日には講演会も
6月8日から1か月にわたり開催される展示イベント「VIVA!! 時の記念日」では、マリンクロノメーターや商館時計、大阪の時計商の商館時計など、貴重なアンティーク時計の数々を見ることができるという。
今年はスイスと日本の国交樹立160周年でもあるが、その締結初期に日本でどのようなスイス時計が流通していたのか、今回の展示でぜひとも鑑賞したい。ちなみに展示室の川口居留地(明治17年頃)のジオラマの中には、ファブルブラント商会の商館も再現されているので、西洋文化と文明開花を象徴するアンティーク時計とともに当時の街並みや人々の暮らしに思いを馳せてみるのも一興だろう。
展示の周辺には複数の二次元バーコードを用意しているとのことなので、事前知識がなくとも興味さえあれば誰でも楽しめるはず。さらに深く知りたい場合は、以下のイベントの参加もぜひ検討してみてほしい。
【6月9日 11:00〜12:30】ワークショップ「幕末から明治時代の商館時計に触れてみよう」(参加費無料※要入館料/申し込み不要・時間中随時会場にて受付)
【6月10日 13:30〜15:00】講演会「『商館時計の魅力』と『時計修理の面白さ』」(参加費無料・定員100名※要申し込み・先着順、定員に満たない場合は当日受付も可)申し込みURL:https://www.osaka-angenet.jp/event/401
【『VIVA!! 時の記念日』概要】
場所:大阪府大阪市北区天神橋6-4-20 大阪市立住まい情報センタービル8F 大阪くらしの今昔館
期間:6月8日(土)〜7月8日(月)
主催:大阪暮らしの今昔館・古時計クラブ
[大阪くらしの今昔館]
開館時間:午前10時~午後5時 (入館は午後4時30分まで)※火曜休館(祝日の場合は開館)
入館料:一般600円(高・大生300円)※団体割引有り
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