時計好きならばチェックすべき名門ブランド【モバード】腕時計をモダンアートの領域に導いたパイオニア

2025/2/24 12:00

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＜取材協力＞
モバード（MOVADO）

昨今の時計界ではかつての実力派ブランドがこぞって復活中。そうした状況下でWATCHNAVIが着目したのが、【モバード（MOVADO）】だ。興味深い歴史を持つ名門ブランド。ニューモデルの解説とともに、その現在に迫る。

名門復権の気運高まる今こそ知っておきたい真の実力者

この数年、ユニバーサル・ジュネーブやランデロン、エクセルシオパーク、タカノなど、ミッドセンチュリーに活躍した伝説的なブランドの復活が話題だ。それらと同時代に目覚ましい発展を遂げたブランドを調べるなかで編集部が注目したのが、ここに取り上げるモバードである。

モバードは時計産業の盛んなスイスのラ・ショー・ド・フォンにて、1881年に誕生。ヴィンテージウオッチ市場では今なお多くのタイムピースが流通しており、熱心な愛好家も多い。それは同社が1969年にゼニスと合併するまで、生粋のマニュファクチュールとして手頃でありながら極めて質の高いキャリバーを手掛けてきたことも大きな要因となっている。また、そこまでの歴史の中で100とも言われる特許を取得したのだから、いかに実力派のブランドであったかがわかるだろう。

↑1920年代から製造されていたケース開閉式のトラベルウオッチ「エルメト」（写真下）やクロノメーター懐中時計（左）、小ぶりな角形時計（中）、ゼニスとのWネームモデル（上）など、機械式黄金期を彩ったモバードの名機たち。ニューヨークの風景写真を文字盤にした5連ウオッチは、かのアンディ・ウォーホルとの共作した1980年代の衝撃の一本。

この由緒正しきスイスウオッチブランドは、真摯な時計作りに励む一方で、1961年に現在のコレクションを象徴する「シングル・ドット」の文字盤を持つ「ミュージアムウオッチ」を発表。この時計は、アメリカのデザイナー、ネイサン・ジョージ・ホーウィットが1947年に描いた時計のデザイン画を忠実に再現したものだった。黒い文字盤と金色の針、そして12時位置のドットがあるほかには文字も飾りもないという潔さは、その衝撃的なアート性により大ヒットを記録した。

↑1990年代に販売された復刻版の「ミュージアムウオッチ」（生産終了モデル）。12時位置のドットで正午の太陽を、針の動きで地球の自転を表現したミニマルデザインだ。

1960年代以降、モバードは時代の荒波に揉まれながらも、しなやかに再編を繰り返すことにより時計界で一定の存在感を示してきた。ここに取り上げた最新作もまた、時代の要望を汲み取ったものであることは明白。まだモバード未体験の人は、ぜひ一度手に取って名門の実力を体感してほしい。

オリジナルのスタイルを現代的に解釈した最新作「ミュージアムクラシック」

（左から）
Ref.M0607884.8105L　12万9800円／クオーツ。ステンレススチールケース、カーフスキンストラップ。直径40mm。3気圧防水。

Ref.M0607848.8107S　18万9200円／クオーツ。ステンレススチールケース＆ブレスレット。直径40mm。3気圧防水。

Ref.M0607813.8103S　21万100円／クオーツ。ステンレススチールケース＆ブレスレット。直径30mm。3気圧防水。

MoMA永久コレクションに加えられたオリジナルデザインをドフィーヌ針などに改めてドレッシーに表現。お椀型の立体的なドットは鏡面の映り込みによって表情を変える。2サイズをラインナップ。

〈MOVADO 新作フェア〉開催

阪急メンズ東京 FORTUNE TIME（TEL：03-6252-5448）は3月18日まで、阪急メンズ大阪 THE TIME HOUSE（大代表TEL：06-6361-1381）は3月4日まで、期間限定の「MOVADO 新作フェア」を開催。紹介したニューモデルや先行発表モデルなど、MOVADOの最新コレクションがチェックできる。購入者特典は、「MOVADO オリジナルノートブック」の進呈。

↑モバードの先行発表モデル「ボールドクエストクロノグラフ」　各16万8300円／クオーツ。ステンレススチールケース＆ブレスレット。直径42mm。3気圧防水。