スイスの時計ブランド【ルイ・エラール(Louis Erard)】が、独立時計師コンスタンチン・チャイキンとのコラボレーションモデル第4弾となる「ノワールモン X レギュレーター X トゥールビヨン」を発表した。世界78本のみの限定モデルで、価格は478万5000円(税込み)。
オリジナリティから高い評価を集めるコンスタンチン・チャイキン
コンスタンチン・チャイキンは、ロシア初のトゥールビヨン機構を搭載したクロックと腕時計の両方の製造に加え、世界で初めて正教会の復活祭の日付を示すComputus時計を開発した人物だ。これまでに94もの特許を登録し、世界で最も特許を持つ時計師としても知られている。さらに独立時計師アカデミーAHCI(Académie Horlogère des Créateurs Indépendants)において、現在までに唯一のロシア人メンバーである。
神話の怪物である「リホ」とトゥールビヨンの融合
そんなチャイキンとルイ・エラールのコラボレーションは、2023年に始まり、すでに3つのモデルが発表されている。これまでと同様、新作の「ノワールモン X レギュレーター X トゥールビヨン」もチャイキンの出身地方の神話に登場する怪物、「リホ(Likho)」からインスピレーションを得ている。最大の特徴は、シリーズ初となるトゥールビヨンの搭載だ。サンレイ・ウェーブ模様が施されたシルバートーンの文字盤の6時位置に、リホの鋭い歯を模したスピニングディスクの内側にトゥールビヨンケージが堂々と鎮座。トゥールビヨンを囲む鮮烈な赤いリングと、リホの舌を想起させる赤い秒針が複雑機構の存在感を際立たせ、強烈なインパクトを放っている。
100時間駆動のトゥールビヨンムーブメント
12時位置には、黒い瞳孔を持つ“目”を模した白い時表示ディスクをレイアウト。これはリホのひとつ目をイメージしたもので、目が動き時刻を表す。中央に配された分針は、分を指し示す方に挑発的なハンドジェスチャーを、カウンターウェイトにロックンロールの象徴的なサインがあしらわれている。外周に位置するグリーンの分表示リングには、ルイ・エラールのロゴとコンスタンチン・チャイキンのネームがWで表記され、コラボレーションモデルであることを証明している。
世界中のコレクターから注目を集めるチャイキン
両者によるコラボレーションモデルの第1弾「エクセレンス リミテッドエディション ルイ・エラール×コンスタンチン・チャイキン」は、2023年のジュネーブ時計グランプリ(GPHG)「プチ・エギュイユ部門」にノミネートされ、その独創的かつ優れたクリエイションとして評価された。そして著名なオークションにおいて高値で落札されるなど、チャイキンの手掛けるタイムピースは愛好家を中心に支持を集めるまでになっている。最新作「ノワールモン X レギュレーター X トゥールビヨン」もまた、熱視線が送られることになるだろう。
ルイ・エラール「ノワールモン X レギュレーター X トゥールビヨン」 Ref.LE89241AA90BGA088 478万5000円/手巻き(Cal.BCP T02)、約100時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、ブラックフロッグレザーストラップ、サファイヤクリスタル風防(両面無反射加工)。直径42mm。5気圧防水。世界限定78本。
問い合わせ先:大沢商会 時計事業部 TEL.03-3527-2682 https://www.josawa-watch.com/louis_erard.html ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。
Text/三宅裕丈
- TAG