ビジネスマン必須アイテムともいえる腕時計。
ですが、PCやスマホなどに時計を密着させて強い磁気の影響を受けると、精度が悪化するのはご存知でしょうか。
そんな電化製品が身近に溢れる昨今、ビジネスでの使用を想定した時計選びでは「磁気対策」をとることが重要。
そこで今回は、「耐磁」の原因や基本対策を簡単3STEPで解説。
さらに、シンプルなデザインかつ耐磁機能を備え、最高のビジネスウオッチとして活躍すること間違いなしの時計を3本厳選してご紹介します。
<耐磁の基本>
STEP1 磁気が時計に良くないワケ
精度を司る「ひげゼンマイ」が“磁気帯び”すると、収縮して激しいスピードで振動。
磁気の影響を受けやすいパーツなので、精度が狂い、時刻が進みやすくなってしまいます。
(写真は、ティソから1930年に発表された世界初の耐磁時計)
STEP2 日常生活は磁気に囲まれている
一般的な時計であれば、約1600A/mまでの磁気には耐えられますが、私たちの身の回りには強い磁気を発するモノがたくさん存在しています。
(ノートPCは8000A/m、携帯電話は2万2400A/mの磁気を発します)
STEP3 磁気を防ぐ方法
ムーブメントを二重構造のケース(写真参照)で覆う耐磁方法が一般的。
最近は磁気の影響を受けないシリコン素材の利用も増加中です。
ただし、多くの時計は磁気を発するものから5㎝離して使用すれば問題ありません。
<耐磁性に優れた時計3選>
耐磁時計は、ムーブメントを二重構造のケースで覆う方法とパーツ自体に非磁性素材を使用する方法の大きく2種類に分けられます。
前者は昔ながらの技術で比較的安価に手に入れることができ、後者は耐磁性能が高い上、シースルーバックを楽しめるのがメリット。
自分の好みに合わせてチョイスしてみてください。
・IWC「パイロット・ウォッチ・マーク ⅩⅧ」(耐磁レベル:4万A/m)
本機は、1948年に製作された飛行監視委員向けの腕時計「マークXI」がデザインのルーツ。
無駄な装飾を廃したスタイリッシュな仕上がりが魅力的。
ムーブメントを軟鉄製インナーケースで保護する伝統の耐磁構造を備えています。
40mm径で、袖口への収まりも良いサイズ感。
・ジン(耐磁レベル:8万A/m)
特殊な軟耐磁性素材を使用したリングと裏蓋と、文字盤でムーブメントを覆う「マグネチック・フィールド・プロテクション」の採用により高耐磁性を実現したモデル。
内部には、極限環境でも時計が正常に作用するジンの特殊オイル「66-228」を封入しています。
・オメガ「シーマスター アクアテラ マスター クロノメーター」(耐磁レベル:約120万A/m)
1万5000ガウス超(参考値 1ガウス≒80A/m)の高耐磁性を有するひと品。
「マスター クロノメーター」認定済のCal.8900を搭載しています。
デイト表示を6時位置にセットし、ケースとストラップの一体感も向上しました。