日本を代表するウオッチブランド【セイコー(SEIKO)】が最新コレクションを発表。ハイエンドシリーズ「マリンマスター」からJAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)との限定コラボモデルとレギュラーモデルの2型が登場し、さらに「キングセイコー バナック」からチタン素材を用いたレギュラーモデルが発表された。
セイコーの止まらぬ歩みを証明する2つの新作
セイコーの商品開発は、常に未知なる領域への挑戦と共にあった。1965年に誕生した国産初のダイバーズウオッチ以来、漆黒の深海から南極の氷原、そして変化し続ける大都市の最前線に至るまで、あらゆる過酷な環境下で確固たる信頼を勝ち得てきた。その止まらぬ歩みを証明するかのように、今回、本格派のダイバーズウオッチ「セイコー プロスペックス マリンマスター」と、1970年代の伝説的モデルを再定義した「キングセイコー バナック」から新作が発表された。
セイコーのダイバーズウオッチ開発における英知を結集させたハイエンドシリーズ、それが「マリンマスター」である。卓越した性能はもとより、洗練された外装デザインと精緻な仕上げに宿る美学は、多くの愛好家を魅了してやまない。最新コレクションは、流線型のフォルムと4時位置のリューズを備えた1968年の歴史的モデルの意匠を正統に継承し、「1968 ヘリテージ」の名を冠して登場した。大きなトピックは、マリンマスターとして初めて、セイコーが誇る最高峰のメカニカルムーブメント「キャリバー8L45」を搭載したレギュラーモデルがラインナップされたことにある。これに加え、JAMSTECとのコラボレーションによる世界限定1000本の特別モデルが、シリーズの存在感をより強固なものとしている。
北極海の航路をイメージした文字盤デザイン
1980年代から有人潜水調査船「しんかい2000」での飽和潜水テスト等を通じてJAMSTECと協力関係を築いてきたセイコーは、2025年より新たに北極域研究への支援を開始した。限定モデルのダイアルには、日本初の砕氷機能を備えた北極域研究船「みらいII」が海氷を割り進む航路をイメージした立体的な型打ち模様を施している。中央に向かって深まるブルーグラデーションと表面を厚い透明な塗料で覆い丁寧に磨き上げた奥行き感は、極地の海の澄んだ深みを表現。さらに、この限定モデルではベゼル表示板にブルーのセラミックスを採用。ケースやブレスレットのステンレススチールが放つ硬質なシルバーの光沢とセラミックス特有の艶やかなブルーが織りなすコントラストは、計器としての厳格さと北極海の神秘的な美しさを腕元に同居させている。なお、本機の売上の一部はJAMSTECの活動に充てられ、海洋環境の保護に貢献することになる。
一方、レギュラーモデルは、梨地仕上げと深い黒塗装のダイアルを採用。光の反射を抑える無機質な質感によって高輝度ルミブライトが放つ輝きを最大限に引き立て、水中や暗所における圧倒的な視認性を確保。華美な装飾を排し、極限下での実用性を最優先したこのストイックな意匠が、ダイバーズウオッチの王道の佇まいを完成させている。
独自合金のスプロンを用いた「キャリバー8L45」
両モデルともに中留には新開発の「ワンプッシュダイバーアジャスター」を採用。約16mmの調整幅を8段階で微調整できる同機構は潜水服着用時はもちろん、日常生活における腕周りの変化にも柔軟に対応し、常に快適な装着感を約束する。内部には、動力ぜんまいに独自合金のスプロンを用いた自動巻きムーブメント「キャリバー8L45」を搭載。高い耐久性と日差+10秒〜-5秒という安定した精度、さらに約72時間のロングパワーリザーブを誇る最高水準のムーブメントであり、300m空気潜水用防水という堅牢なスペックと相まって、プロフェッショナルの要求に真に応える確かな一本となっている。
「セイコー プロスペックス マリンマスター 1968 ヘリテージ JAMSTEC コラボレーション限定モデル」 Ref.HBF002J 55万円/自動巻き(Cal.8L45、手巻き付き)、毎時2万8800振動、約72時間パワーリザーブ。ステンレススチール製ケース&ブレスレット。デュアルカーブサファイアガラス(内面無反射コーティング)。直径42.6mm、厚さ14.1mm。300m防水。2026年7月10日(金)発売。世界限定1000本(国内250本)。
「セイコー プロスペックス マリンマスター 1968 ヘリテージ」 Ref.HBF001J 50万6000円/自動巻き(Cal.8L45、手巻き付き)、毎時2万8800振動、約72時間パワーリザーブ。ステンレススチール製ケース&ブレスレット。デュアルカーブサファイアガラス(内面無反射コーティング)。直径42.6mm、厚さ14.1mm。300m防水。
チタンを大胆に採用した「キングセイコー バナック」
1970年代の国産腕時計が放った強烈なエネルギーを現代に呼び戻したのが、「キングセイコー バナック」のチタンモデルだ。1972年、多面形状のケースや鮮烈な色彩で異彩を放った「バナック」の意志を継承しつつ、最新作では“Tokyo Horizon(東京の地平線)”というコンセプトをさらに深化させている。本機の最大の見どころは、ステンレススチールよりも約40%軽量なチタン素材を全面に採用したことだ。チタン特有のグレーの色調を活かしつつ、広範囲にわたる鏡面仕上げとヘアライン仕上げを組み合わせ、都会のビル群が光を反射するような力強い輝きを実現。ベゼルレスの独創的なケース構造は、金属の塊から削り出されたようなダイナミズムを感じさせ、短いピッチで連なるブレスレットが腕元に美しい水平ラインを描き出す。
パープル、グレー、ブラックの3色を展開
ダイアルデザインは東京の都市景観と高速道路のスピード感から着想を得ており、放射パターンとストライプを融合させることで、瞬間の高揚感を表現。12時位置のインデックスと秒針のカウンターウェイトには、バナックの頭文字である「V」のシルエットを配し、個性を際立たせた。文字盤カラーはパープル、グレー、ブラックの3色を展開。心臓部にはマリンマスター同様、自動巻きムーブメント「キャリバー8L45」を搭載しており、シースルーバックからは回転錘や受に美しい波目模様があしらわれたその姿を鑑賞可能だ。
「キングセイコー バナック」 Ref.HKF001J 47万3000円/自動巻き(Cal.8L45)、毎時2万8800振動、約72時間パワーリザーブ。チタン製ケース(シースルーバック)&ブレスレット。ボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング)。直径41.0mm、厚さ14.3mm。10気圧防水。2026年7月10日(金)発売予定。
「キングセイコー バナック」 Ref.HKF002J 47万3000円/自動巻き(Cal.8L45)、毎時2万8800振動、約72時間パワーリザーブ。チタン製ケース(シースルーバック)&ブレスレット。ボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング)。直径41.0mm、厚さ14.3mm。10気圧防水。2026年7月10日(金)発売予定。
「キングセイコー バナック」 Ref.HKF003J 47万3000円/自動巻き(Cal.8L45)、毎時2万8800振動、約72時間パワーリザーブ。チタン製ケース(シースルーバック)&ブレスレット。ボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング)。直径41.0mm、厚さ14.3mm。10気圧防水。2026年7月10日(金)発売予定。
問い合わせ先:セイコーウオッチお客様相談室 TEL.0120-061-012 https://www.seikowatches.com/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。
Text/三宅裕丈

























