時計のメカニズムがわかるようでわからない文字盤
この時計は、いま流行しているオープンワークやスケルトンウオッチとは一線を画す、歯車をむき出しにしたデザインが特徴。リューズを使って香箱を回してゼンマイを巻き上げる動きや、時刻合わせを行う動き、遊星歯車が回転する様子などが詳細に確認できる一方、6時位置のトゥールビヨンと4時位置にある最長7日間のパワーリザーブ表示は文字盤に浮遊するかのように独立しています。
こうした構造をよりよく魅せるため、風防には開発に数か月を要したというボックスドーム型のサファイアクリスタルがはめ込まれています。ケースサイドからでも搭載する自社製の新型キャリバーUN-176の作りを詳細に鑑賞できるわけですね。といっても、独自のユリスアンカー脱進機を備えたトゥールビヨン機構の動力伝達の経路は謎のまま……。
ちなみに、この時計にはスケルトンウオッチに必ず見られるパーツが見当たりません。どのパーツかというと、「人工ルビー」です。ユリス・ナルダンでは、あの特徴的な赤い「人工ルビー」に代わり、低摩擦性シリシウムを採用しているとのこと。シリシウムへのこだわりは、さすがパイオニア。
この直径44mmの手巻き時計には2種類のケースがあり、ローズゴールドのモデルはダークストーンカラーの文字盤、ホワイトゴールドのモデルはハニカムグリッドの入ったブラックの文字盤を採用。どちらも、むき出しにされたムーブメントの構成パーツまで丁寧に仕上げられています。
ストラップは、マットなアリゲーターの“カーボンレザー”製。しなやかな着け心地とシルクのような肌触りが特徴となっています。
この時計は、限定ではないものの、初回販売数は僅少とのこと。もし運良く巡り会うことができたら、ユリス・ナルダンの最先端テクノロジーを先取りしてみてはいかがでしょうか。
ユリス・ナルダンの歴史はコチラ!
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