秋冬にかけて各店に入荷予定の最新ウオッチの中から、コンシェルジュ推薦のモデルを取り上げていく本企画。今回のコンシェルジュは、時計雑誌編集者・大野高広さん。フレンドリーな価格で展開されるカジュアルウオッチは、気軽に使えるのが最大の魅力。選び方にコツはあるのでしょうか。
「高級時計よりも圧倒的に選択肢が多いので、ファッションなのか、趣味用のツールなのか、トレーニング用なのか、しっかり目的を絞りましょう。最新のカジュアルウオッチはどれも高性能なので、気に入ったら衝動買いしてしまうのも一つの手。自分が気に入ったものなら必ず用途が見つかります」(大野さん)
カジュアルウオッチは基本的にクオーツ式がメインとなってきますが、実は信頼の置ける機械式時計もそこそこ選ぶことができる点にもご注目を。では、コンシェルジュ推薦の最新カジュアルウオッチを見ていきましょう!
コンシェルジュ・大野高広さんProfile
本誌をはじめ、様々な時計媒体の特集製作を手がける編集プロダクション「オフィス ペロポー」の代表。スイスへの取材歴は20年以上
タイメックス「MK1スティール」
米軍御用達ウオッチの歴史を宿す定番の新色
かつて米軍の依頼でベトナム戦争時に開発された“キャンパー”をルーツに持つMK1の新色。24時間計のインデックスなど当時のディテールはそのままに、クオーツウオッチとして展開しています。アメリカの有名タンナーが手掛けたヴィンテージ感漂うレザーストラップも魅力的。
タイメックス「フェアフィールド スーパーノヴァ」
先進ナノテクノロジーで独自夜光が進化を果たす
1年に約10万本の売上を記録する“ウィークエンダー”の上位機種として人気の「フェアフィールド」コレクション。タイメックスが傘下に収めたフランスのナノテク企業のテクノロジーを文字盤に採用。上層に極小の穴が空いたメタルプレートを、下層に文字盤全面発光「インディグロ®ナイトライト」を設置しています。
エル・ラーセン「ニコライ」
「デザインの国」から生まれたシンプル機
メイド・イン・デンマークにこだわる2012年創業の新興ブランドの新型は、6時位置にスモールセコンドを配した3針仕様。グリーンの鮮やかな文字盤は、豊かな森をイメージしています。視認性に優れたバーインデックスを採用。
リップ「マッハ 2000」(※タイムランド先行発売中)
1975年誕生の名機を個性的にカラーリング
フランスを代表するモダン・デザインの巨匠ロジェ・タロンが手掛けた非対称時計の新作。一際目を引く丸いリューズボタンがアイコニックな逸品です。シルバーグレーのステンレススチールケースにオレンジの挿し色が映えます。
リップ「マッハ ダイオード」
巨匠がデザインした名作がLEDライトで復活
1975年発表のマッハ2000と同じデザイナーが手掛けたデジタル時計を復刻。ボタンを押した時にだけ時刻が表示される仕組みが特徴的です。初代機は発光ダイオードを採用していましたが、本機は現代のLED技術を取り入れ、当時のディスプレイを再現しています。
モンディーン「ヘルベチカ オマージュ・トゥ・タイポグラフィー」(※10月発売予定)
ラテン語で「スイス」を意味するフォントが主役
タイポグラフィーの権威、インドラ・クプフェルシュミット女史が監修したモデルは、2018年特別仕様。文字盤上のアルファベットは活版印刷時代に使われた金属活字を表しています。ストラップにもエンボス加工で文字を配しています。
カジュアルウオッチは、リーズナブルなうえに精度も高く、デイリー使いには最適。複数コレクションして楽しむのも良いでしょう。限定モデルなどはすぐに売り切れてしまうこともあるので、自身の用途が明確なら衝動買いするのもひとつの手です。