ひと昔前、50万円以下の腕時計は社会人になって初めて購入する“一生モノ”の定番でした。それが、ここ数年のうちに人気モデルの価格が軒並み上昇。なかなか以前のようにたくさんの選択肢から本格ウオッチを購入することが難しくなっていました。ただ、そうした業界の流れに乗らずに価格を維持するブランドもありますし、最近では戦略的に50万円以内に価格を抑えたモデルも増えてきています。そして極めつけが、2018年秋からのチューダーの日本正式上陸。再び注目が集まる50万円以下の本格ウオッチを手がけるブランドのなかから、今回はエドックスを取り上げます。
カラーセラミック×カーボンを使ったファッショナブルな本格ダイバーズ
クロノオフショア1 カーボンクロノグラフ オートマチック
海のF1とも称されるパワーボートの世界観を投影したエドックスの代表シリーズに加わった新素材の1本。セラミックとカーボンを交互に鍛造加工したケースは、軽量かつ堅牢で耐傷性にも優れています。ケースカラーがブルー、レッド、グレーの3色用意されているのも嬉しいところ。この先進素材を使いながら、シリーズの共通仕様であるシースルーバックで500m防水を確保した点は賞賛に値します。
クオーツムーブメントで体感するクロノオフショア1のハイスペック
クロノオフショア1 クロノグラフ
ダブルOリング構造とねじ込み構造のコンビネーションに、厚さ3mmのサファイアクリスタル風防など、ケース内部の気密性を高めて信頼性の高い500m防水を確保したハイスペックダイバーズのクオーツ版。ダイヤモンドパウダーで磨き上げられたハイテクセラミックスベゼルは、120段階刻みで反時計回りに回すことができ、より詳細な時間計測が可能となっています。
力強さと上品さが共存するテクニカルなドレスポウオッチ
グランドオーシャン クロノグラフ オートマチック
レガッタのラグジュアリーな世界観を腕時計に反映した人気シリーズの最新作。耐蝕性の高い316LステンレススチールにゴールドPVD加工を施したケースと、質感の高いブルーダイアル、硬質なセラミックベゼルの組み合わせにより、スポーティななかにもエレガントな雰囲気が漂います。12時位置のサブダイアルは、ヨットレースのスタート4分前からカウントダウンする特別仕様となっています。
1884年に創業したエドックスは、スイスでも数少ない独立系の時計ブランド。この体制を貫いているからこそ、カラーセラミックとカーボンを使った腕時計などの斬新な製品を開発できるわけです。また、1961年の「デルフィン」や1965年の「ハイドロサブ」など、早くから革新的なダイバーズウオッチを作り続けてきた実績もあります。そうした歴史を基に作られたクロノオフショア1とグランドオーシャンがハイスペックであるのは、いわば必然。様々な素材を組み合わせるという手間のかけ方や圧倒的なハイスペックを考えれば、エドックスの腕時計は破格といえるでしょう。