83年の歴史を有するIWCのパイロット・ウオッチが大胆にモデルチェンジ。同じ1936年に処女飛行を行い、当時の世界最速を誇った美しき戦闘機「スピットファイア」に敬意を表した同名コレクションとともに、その歴史を振り返ります。
76年前のスピットファイア が現代の大空を飛ぶ奇跡!
航空航法を支援する技術が未熟で、空を飛ぶことがまだ危険な行為だった1936年、I WCが開発した最初の航空時計は世界のパイロットから、飛行の必需品として歓迎されました。 55㎜径に懐中時計用のムーブメントを搭載した1940年初出の「ビッグ・パイロット・ウォッチ」を 経て、1948年には不朽の名作「マーク11」が完成しました。
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1936年にIWCが製作した最初の航空時計に続き、1940年には軍用基準に適合した「ビ
ッグ・パイロット・ウォッチ52T.S.C」を開発。両機ともすでに耐磁性を備えていた
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IWC初の軟鉄製インナーケースを装備して 耐磁性を高めたマーク11は、1948年~1961 年に英国空軍に制式採用。そのため文字盤 12時位置にブロードアローが記される
一般市場向けに「マーク11」復活を試みたのが、1994年の「マ ークⅩⅡ」です。マークシリー ズはその後も大ヒットを続け、 現行の「マークⅩⅧ」まで世代を重ねるロングセラーとなりました。
一方、派生モデルも多岐に渡りました。1936年に処女飛行を行い、当時の世界最速を誇った美しき戦闘機に敬意を表して、2003年にスピットファイアが鮮烈にデビューした他、米海軍エリートパイロット養成学校の通称名を冠したトップガンなど、多彩なモデルが人気を博し、パイロット・ウォッチ・シリー ズはIWCの一大コレクションに成長。そして2019年、SIHH新作の主役を張ったのです。
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今年、IWCは時計以外に世界から注目されている大プロジェクトがあります。1943年製スピットファイアMJ271をレストアして世界一周飛行する「シルバースピットファイア・ザ・ ロンゲスト・フライト」です。 今夏にロンドンを飛び立ち、 カナダ、アメリカ、ロシア、日 本、東南アジア、インド、中東を経由してイギリスに戻る計画 で、スピットファイアの歴代最長飛行となる4万3000㎞以上の旅程となります。
数か月かけて約30か国を訪れる遠征の発案者は、世界初のスピットファイア飛行学校として知られる英国の「ボールトビー・フライト・アカデミー」の創始者2人。彼らの大いなる夢に共感したIWCは、 すぐにメインスポンサーになることを決めました。
航空分野に対するIWCの情熱は、限りなく大空へと広がっているのです。
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