いまさら聞けない腕時計の基礎知識を初歩から解説する本シリーズ。今回は「腕時計の時刻を知る以外の、主要機能5つ」についてご紹介します!
時計シーンをより豊かに快適に演出する各種機能
時計には時刻を知る以外にも、 様々な付加機能があります。購入時にはそれも考慮し、自分の嗜好や生活シーンに合った機能を選ぶのが、失敗しない時計選びのポイントです。
例えば、ビジネスシーンできっちりとスケジュール管理をしたいなら「カレンダー機構」が必須でしょうし、アウトドアシーンなどマルチに活用したいなら「防水機能」系モデルが最適です。またレースなどのスポーツシーンには「計測機能」が役立ちますし、仕事や遊びをグローバルに展開する人には「多国時表示機能」がおすすめです。また、機械式の技術の粋や機構美を堪能したいなら、「ハイコンプリ機能」が絶好のターゲットでしょう。
それでは、主要5つの機能の特徴と代表モデルを見てみましょう。
1.カレンダー機能
腕元を見る一瞬の動作で 、暦に関する各種情報を得られる古典的な定番機能。シンプルなダイアル構成なので、ビジネスシーンでの適合度は満点。普段の生活では、なかなか知ることができない月齢表示は、天体観測やマリンスポーツシーンでも活躍します。
2.計測機能
ケース横の各種専用ボタンを押すだけで、秒単位の緻密な計測が可能。元来はパイロットやレーサーのために開発された機能ですが、日常シーンでも活用範囲は多彩。タキメーターを備えたモデルでは「平均時速」や「生産効率」なども判定可能です。
3.潜水機能
ダイビングや水泳、サーフィンなどマリンスポーツで活用できるよう特に防水性を強化した時計。アウトドアシーンでの活用度と安心度は抜群。ヘリウムガス排出バルブや高深度に特化した屈強ボディは特殊なプロ用ですが、その機能美は圧巻の迫力です。
4.多国時刻表示機能
どの方式でも最初に設定(調整)は必要ですが、一度セットしておけば後は常時、目的の国(都市)の現在時を表示し続けてくれるので、いちいち時差を換算する必要がありません。国際派のビジネスマンや、他国のリアルタイムなスポーツ観戦などに便利な機能です。
5.ハイコンプリ機能
緻密に構成される機械式時計のなかでも、特に複雑さを極めた機構を搭載。製造には特殊なノウハウが必要なため、スイス時計界でもわずか数社しか製品化に成功していない希少性も魅力です。時計ファンにとっては、究極のステイタスシンボルとなっている機能です。
時刻以外に何を求めるか?
今回、機械式時計の主な機能5つを15種、市場での平均価格とともにピックアップしました。ぜひセレクトの参考にしてみてください。ただ、 時計はその機構が複雑になるほど、オーバーホールの基本料金が一般的な3針(デイト付きモデル)の数割〜数倍程度ほど高くなるなど、維持費が嵩む点はあらかじめご注意を。特にハイコンプリ機能で紹介した3機種は、 通常は日本でのオーバーホールは不可能。本国での作業となり、期間も数か月を要する例が多いことも覚えておきましょう。
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