今年のオーデマ ピゲの取材時にもっとも驚いたのは、この複雑機構の名手にフライングトゥールビヨンウオッチがなかったことでした。1986年に世界初のトゥールビヨン搭載腕時計を手掛けながら、なぜいままで作られなかったのでしょうか?
レディスウオッチ開発が新機構誕生のきっかけに
「フライングトゥールビヨンの開発は、ロイヤル オーク コンセプト初のレディスウオッチを念頭に置いたものでした。この記念すべき時計のデザインには、トゥールビヨンのブリッジという制約を取り払う必要があったのです」(オーデマ ピゲ グローバルブランドアンバサダー クローディオ・カヴァリエール氏)
これまではトゥールビヨンのキャリッジをブリッジで支える構造があれば、オーデマ ピゲのあらゆるデザインが成立していたわけです。
「トゥールビヨンは、ミニッツリピーターなどと比べれば組み立てられる時計師は多いです。が、それは“簡単”ということではありません。新たな機構の開発は、つねに膨大な労力が伴うもの。オーデマ ピゲの品質を担保するなら、なおさらです」
1875年からの歴史に新たな時計表現を加えた、オーデマ ピゲ渾身の複雑時計。大量生産とはかけ離れた、職人の手によってのみ生み出される至高の逸品は、時計コレクターの心を掴む魅力にあふれている。
問:オーデマ ピゲ ジャパン TEL.03-6830-0000
https://www.audemarspiguet.com/ja/
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