イッセイ ミヤケプロデュースによるウオッチプロジェクトに、世界の工業デザイン界で活動する奥山 清行(おくやま きよゆき)氏が参加し、新作「GT」が誕生しました。グランド・ツーリング(大いなる旅)というコンセプトから生まれた国産クロノグラフの魅力を解き明かしていきます。
変形ラグが作り出したかつてない装着感と視認性
イッセイ ミヤケウオッチの最新作となる「GT」には、奥山清行氏(※)のフィールドであるモータースポーツの世界観がふんだんに盛り込まれました。
全4型発表されたモデルはクロノグラフを標準搭載し、ダイヤルに挿し色を効かせた疾走感溢れるデザインを採用。
12時位置から6時位置にかけて長さの異なるバーインデックスは、多面カットを施して視認性を向上させると共に、スピードメーターを彷彿とさせるデザインで高質感を演出しています。
この特徴的なダイヤルデザインの効果をより引き立てるのが、ケース形状。
人間工学的なアプローチに基づいたケース設計で、時計を装着した際にヘッドがユーザー側へ傾いて見やすいポジションを確保できるよう、パーツの長さに変化をつけた専用バンドが採用されています。
さらに、この特徴的なケースは職人の手作業によるザラツ研磨で質感高く表情豊かに仕上げられており、搭載するメイド・イン・ジャパンの機械式ムーブメントと合わせて日本の精緻な時計技術が堪能できます。
高性能な国産クロノグラフムーブメント
「GT」に搭載される自動巻きムーブメントは、クロノグラフの作動方式にスタート・ストップ時の針飛びを少なくすると共に、耐衝撃性にも優れる「垂直クラッチ方式」を採用。
それらの伝達を正確に行うために、加工の複雑な「ピラーホイール」が制御部分に組み込まれています。
さらに秒針、分針、時針の同時ゼロリセットを瞬時に行うために、一体型の三叉ハンマーも実装。このパーツは、3本のアームが一体となった合理設計のため耐久性やメンテナンス性を高められる画期的なものです。
なお、パワーリザーブは約45時間です。
見た目の格好良さだけでなく、しっかり実用性も追求しているところは、さすが奥山清行氏の手によるもの。魅力的な日本のクロノグラフは、また一つ増えました。
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奥山 清行(おくやま きよゆき)氏
Kiyoyuki Ken Okuyama
工業デザイナー / KEN OKUYAMA DESIGN 代表
1959 年 山形市生まれ。 ゼネラルモーター社(米)チーフデザイナー、ポルシェ社(独)シニアデザイナー、ピニンファリー ナ社(伊) デザインディレクター、アートセンターカレッジオブデザイン(米)工業デザイン学部長を歴任。フェラーリ エンツォ、マセラティ クアトロポルテなどの自動車やオートバイ、鉄道、船舶、建築、ロボット、テーマパーク 等数多くのデザインを手がける。
2007 年より KEN OKUYAMA DESIGN 代表として、山形・東京・ロサンゼルスを拠点に、企業コンサ ルティングのほか、自身のブランドで自動車・インテリアプロダクト・眼鏡の開発から販売までを行う。 2013年よりヤンマーホールディングス株式会社取締役。2013-2016年有田焼創業 400年事業 「ARITA 400project」プロデューサー。
2016 年カリフォルニア モントレーカーウィークにおいて One-off カー「kode57」を発表し話題を呼んだ。 豪華列車「四季島」を始めとする鉄道など広い分野に携わっている。
滋慶学園 COM グループ名誉学校長、アートセンターカレッジオブデザイン客員教授、山形大学工学部 客員教授。『フェラーリと鉄瓶』(PHP 出版社)、『伝統の逆襲』(祥伝社)、『人生を決めた 15分 創造の 1/10000』(KEN OKUYAMA DESIGN)、『100 年の価値をデザインする』(PHP ビジネス新書)など 著者や、講演活動も行う。
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