2017年の新作を語るうえで欠かせないのが復刻時計。今年のバーゼルを見ても各ブランドがこぞって復刻モデルを発表しています。歴史あるブランドの黄金期を支えた名機はどのように進化を遂げたのか、さっそく年代ごとに見てみましょう。
惜しまれながら消えた人気仕様が奇跡の大復活
今年は特に100年前から10年前まで様々な時計が復刻されており、その豊富さと完成度の高さは時計のプロも認めるほど。まず取り上げるのは、惜しまれながらも製造終了となったモデルの復刻版。ブライトリングのライダータブしかり、パネライのダブルリンクブレスしかり、かつて廃盤を嘆いたコレクターにとって再び入手できるチャンスが巡ってきました。
ブライトリング
クロノマット JSP
【10年モノ】
2009年のモデルチェンジまで約25年にわたってクロノマットに装備され、代名詞となっていたライダータブ付きのサテン仕上げベゼルを採用。自社製キャリバー01の搭載により、歴代モデルが歩んだ歴史を体現しています。ブラック、ブルー、シルバーの文字盤色で展開。
パネライ
ルミノール マリーナ 1950 3デイズ
オートマティック アッチャイオ 42㎜
【10年モノ】
かつてルミノールケースに採用されていたダブルリンクブレスレットが、新型の自動巻きCal.P.9010を搭載したルミノール 1950ケースで復活。ブレスはかつてのダブルリングに見せかけて、実は3ピースの複雑な設計に進化するなど、技術力の高さがうかがえます。それでいて装着感が抜群! ケースの重量が大幅に軽減されたのも魅力的です。
パルミジャーニ・フルリエ
トリック クロノメーター
【20年モノ】
独立時計師からブランドへと舵を切った先駆者、パルミジャーニ・フルリエ氏の名デザインが、3針時計で登場。1996年の復刻モデルの本機は、神殿の柱のベースを想起させるゴドロン装飾や、独特の槍型針が個性を主張しています。
復刻モデルは、当時の良さを残しつつ、さらなる軽量化や現代の技術でブラッシュアップされているのが魅力。製造当時を知らない人をも惹きつけてしまう名機の価値は、年月を経ても変わることはありません。
次回は50年モノの復刻モデルをご紹介します。
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