ビジネスマンにとって腕時計は必須アイテム。ですが、普段身に着けているその時計、フォーマルなパーティーでも通用するものでしょうか? 服装にTPOがあるように、腕時計もシーンに合わせた着け方が重要となります。間違った使い方をして失敗しないよう、まずはドレスウオッチの定義を知ることが大切です。
上品な薄型ウオッチが絶対条件
タキシードやモーニングコートで出席するフォーマルなパーティに着けていくべき腕時計は、やはり正統派のドレスウオッチ。基本はブラックレザーストラップの付いた、シルバーまたはホワイト文字盤の薄型2針(もしくは3針)です。シンプルな機能のため、オーバーホールなどのメンテナンス代も安くすみ、そもそも機械的な消耗も少ない点がメリット。結果的に、末永く使える一生モノとなるでしょう。
子々孫々へ伝えるべきドレスウオッチの完成形
ドレスウオッチの完成形と言われるカラトラバで唯一の開閉可能なハンターケース仕様。裏蓋開閉用ヒンジ部が外から見えないように設計した「インビジブル・ヒンジ」を採用しています。伝統のドルフィン針、テーパーがかかったホワイトゴールド製のインデックス、1分ごとに植字したゴールド製のポイントなど、作り込みがとにかく丁寧で美しい。エレガントでスリムなシルエットを強調する、ラグ側面に施した彫り込みも絶妙です。
繊細な時分針を湾曲させた立体感あるダイアルで魅せる
腕時計の最も純粋なスタイルを追求するために、1950年代に製造された自社モデルに着目。シルバーオパーリン文字盤にエッジの効いた繊細なインデックス、細身のベゼルで時代に捉われない不変の美を体現しています。オパーリン文字盤に沿ってわずかに湾曲する指針からは老舗ブランドの確かな技術力が垣間見えます。
初代ブレゲが考案したギョシェの伝統を継承
19世紀に使用していた旋盤で生み出すメイン文字盤のクル・ド・パリ装飾や、スモールセコンドにパニエモチーフを施したデザインは、初代ブレゲが製作した懐中時計に着想を得たもの。その他ブレゲ針やケースサイドのフルート装飾など同社らしい意匠が満載な1本です。
ご紹介した他にも、アプライドインデックスとリーフ針のみで構成されるA.ランゲ&ゾーネの「サクソニア・フラッハ」や、ステンレススティール仕様が加わり手の届きやすい価格を実現したジラール・ペルゴ「1966 スティール」などもドレスウオッチの条件に見合うモデル。シンプルだから良いというのではなく、ケースの厚さや素材・ストラップのトータルバランスと、フォーマルウエアの相性をしっかりと見極めていきましょう。