世界にその名を轟かせるスイス時計界の巨星、「OMEGA(オメガ)」。とくにメジャーなのが、1957年にレーシングウオッチとして誕生し、宇宙まで制覇した「スピードマスター」である。まさしく後世に語り継がれるであろうこのクロノグラフについて、改めて検証する。
NASAの宇宙開発を支えた伝説的なムーンウオッチ
スピードマスターは、スイスウオッチを代表する定番時計として君臨するクロノグラフである。2019年、月面着陸50周年を迎えてリミテッド仕様や復刻モデルがリリースされ、大いに盛り上がった。とりわけ、NASA(アメリカ航空宇宙局)に公式装備品として認められた手巻きの「スピードマスター プロフェッショナル」のカリスマ性は、群を抜くものと言える。
最も有名なのは、1969年にアポロ11号のニール・A・アームストロング船長が、人類で初めて月面に降り立ったときのコメントだ。「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ」。この言葉と共に、彼に携行された手巻きスピードマスターは歴史に名を残したのである。
また、アポロ13号の危機を救った逸話もよく知られている。打ち上げから約56時間後に酸素タンクが爆発し、全電源を喪失してコンピュータも使えない状況に陥るなか、宇宙船を地球へと向かわせる軌道修正のため、14秒間行ったエンジン噴射を計測したのも、手巻きスピードマスターだった。このレジェンド・クロノグラフを腕にすることは、こうした人類史に残る偉業を手にすることと同義なのである。
伝統デザインを守り続ける手巻きクロノグラフの雄
1964年に非対称ケースを採用した、第4世代の手巻きスピードマスターのスタイリングを踏襲する定番ロングセラー。手巻きムーブメント、タキメーターベゼル、横3つ目配列のカウンターは、1957年誕生のオリジナルモデルから継承するもの。1969年、人類初の月面着陸に携行されたクロノグラフの末裔であり、それを証明する特殊ディテールとして、万が一、宇宙で破損しても粉々に飛び散らないように風防には強化プラスチックが使われている。
問:オメガお客様センター TEL.03-5952-4400
https://www.omegawatches.jp/ja/
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