スイスの古都、ルツェルンで創業した「カール F.ブヘラ(CARL F. BUCHERER)」は、もともと時計宝飾店をルーツとする。そのため時計に対する見立ては当時から秀でていた。その後、ブランドとの協力関係なども手伝って時計製造を本格スタートさせ、優れたコレクションを次々に展開。2020年の最新作は、人気クロノグラフの新色バリエーションである。
2カウンターも鮮やかなブルーで統一したダイアルが新鮮
1940年代、カール F.ブヘラは数々のクロノグラフを生み出し、技術を磨いた。とりわけタキメーターとビッグデイトを備えたそれらは高い評価を受け、2016年の初出から売れ筋となっている「マネロ クロノグラフ」へと続いている。そのような背景もあり、同モデルは当時のクロノグラフを象徴する2インダイアルを採用している。
新作は、何よりもまずブルーの鮮やかさが特徴だ。これまでも個性的な“ブルーグレー”や“シャンパンカラー”など、他社の高級クラシックウオッチとは一線を画すバリエーションで幅を広げてきたが、このブルーは時計好きはもちろん、興味のなかった人をも惹きつける魅力を放つ。
43mmケースにセットされているのは、ソリッドな楔型インデックスとドルフィン針を配したブルーダイアル。濃淡を使い分けたサンレイ仕上げの盤面、30分積算計とスモールセコンドのカウンター部にはサーキュラー加工を施し、段差をつけるなどして奥行きを生み出すことで、シックなイメージと高級感を両立させた。
高級時計を知り尽くすブヘラならではの美しい外装
美麗なブルーダイアルもさる事ながら、ケースや風防にもブヘラのこだわりが感じられる。立体的なベゼルからピュアなラウンドケース、そしてシャープなラグへと流れる曲線は美しく、丁寧なポリッシングがなされている。風防もヴィンテージウオッチに範を取ったドーム型フォルムで、両面に光の反射を抑えるコーティングをした硬質サファイアクリスタル製。ケースバックも同じくサファイアクリスタルでできており、そこから複雑な自動巻きムーブメント、キャリバーCFB 1970を眺めることができる。
バンドは、スポーティなブルーテキスタイルストラップ、もしくは9連式のステンレススチールブレスレットから選択可能。後者はラグの形状に合わせて設計された最初のコマから、バックルへと続くコマのひとつひとつが丹念に仕上げられており、見た目の上質さと優れた装着感を実現する。ケース右サイドにはリューズとフライバッククロノグラフ(クロノグラフ計測中、作動させたままリセットボタンを押すことで計測針がゼロに戻り、瞬時に再び作動が始まって連続計測する)を操るレトロな丸型プッシュボタンを設置している。
カール F.ブヘラが自社コレクションに込めるひとつのメッセージが、旅。現代に生きるコスモポリタン(国際人)に愛される存在としての価値に重点を置き、伝統に基づく卓越したクラフトマンシップ、画期的な技術革新、エレガントかつ力強いデザインといった、正統派のポジションから時計作りを行っている。そのバイタリティが、創業者一族による経営を今もなお継続する数少ないスイスメーカーであることなのだ。
問い合わせ先:ブヘラジャパン TEL.03-6226-4650
https://www.carl-f-bucherer.com/ja
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