プッシュボタンを押して、さらにもう一度押して任意のタイミングで止める。それだけで鮮やかに時間を切り取るのがクロノグラフ。計時性能の追求の果てにたどり着いたのが、ここに紹介する名門4ブランドの現行モデルです。
モータースポーツから生まれ
アヴァンギャルドに進化
【タグ・ホイヤー/タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー01 クロノグラフ】
Ref.CAR2A1Z.FT6044
59万9400円
1963年に誕生した初代タグ・ホイヤ ー カレラの機能美を継承しながら、新たな基幹ムーブメントを搭載して生まれ変わった2015年発表作。ダイアルはカレンダーまで透かし加工を施し、ケースは12パーツで構成されるモジュール組立て式。外装パーツまで自社開発することで、従来にないアヴァンギャルドなルックスを実現しています。
写真上/赤いコラムホイールが印象的なCal.ホイヤー01。写真下/1887年に同社が特許を取得した振動ピニオンは従来(左)より小型化することで、クロノグラフの高速スタートを可能にしました。
〝プロのための計器〞を
標榜する航空クロノグラフ
【ブライトリング/クロノマット 44】
Ref.A011B67PA
99万3600円
初めての自社開発・製造キャリバー01を搭載して2009年に登場して以来、航空クロノグラフのフラッグシップとして君臨。良好な指掛かりを得るためのスロープ状ベゼルや、裏蓋を厚くして達成した500m防水など、革新的な技術が満載です。逆回転防止ベゼルの大型数字や横3つ目ダイアルが瞬時の視認性も確保しています。
イタリア空軍フレッチェ・トリコローリの膨大な要望を取り入れ1984年に誕生。全てのディテールにプロのための〝必然〞が存在します。
眼で楽しめる
毎時3万6000振動の高速ビート
【ゼニス/エル・プリメロクロノマスター】
Ref.03.2040.4061/69.C496
99万9000円
1969年の初代エル・プリメロと同じ色で彩っ たインダイアルを採用。ナイトブルーの30分計とチャコールグレーの12時間計が一部重なるのも個性的です。3 万 6000振動のテンプとシリコン製のアンクル&ガンギ車を、腕に着けたまま文字盤から楽しめる“オープン”仕様です。
エル・プリメロはモジュール式ではなくクロノグラフ一体式のため、厚みを抑えられる構造です。高振動のため強いトルクが必要ですが、現行はそれでも50時間以上のパワーリザーブを確保しているのもさすがです。
人類初の月面着陸に
同行した伝説のムーンウオッチ
【オメガ/スピードマスター プロフェッショナル】
Ref.311.30.42.30.01.005 57万2400円
初代モデルから基本デザインを受け継ぎながら、幾度となく熟成を重ね、完成の域に達しているロングセラーモデル。その品質の高さから現在もNASAの船外活動で着用が許されています。現行はNATOストラップやベルクロストラップを含めた特別ボックスも付属します。
1957年に誕生した初代スピードマスター。タキメーターを直接刻んだSS製ベゼルや横3つ目ダイアルなど、当初から抜群の完成度を誇りました。今でも古さを感じさせません!