腕時計には実に多彩な文字盤カラーがあります。手首でアクセントを加えたり、コーディネートを引き締めたりと、選ぶ色によって得られる効果も様々。このように、まさに“時計の顔”となる文字盤カラーですが、やはり大定番は白/シルバー文字盤と黒文字盤でしょう。いつの時代も悩みのタネとなる2大文字盤カラーは、果たしてどちらの色が人気なのでしょうか。各ブランドのPR担当者に協力を得てジャッジしました。
ブランドの個性も最終的な決断に大きく関わる
以前、<好みの分かれ目! あなたが時計を選ぶなら白文字盤 or 黒文字盤?>のPart.1、Part.2でも取り上げましたが、白文字盤は一般的に爽やかさや誠実さが演出でき、黒文字盤は特有の引き締め効果でスタイリッシュな雰囲気になります。
担当者のコメントを受けてわかったのは、ブランドの個性も時計選びの重要な決定打になるということ。実際に時計を購入するときには、時計単体のデザインに加えて、どちらがよりブランドの持つ魅力を引き出しているのか、というところまでしっかり吟味されているようです。
<グランドセイコー ヘリテージコレクション>
シンプルな3針は、文字盤の美しさが際立つ白文字盤が人気
1960年、「世界に挑戦する国産最高級の腕時計をつくる」という志のもと誕生した「グランドセイコー」。同ブランドでは「クオーツ」、「機械式」、「スプリングドライブ」の3つの駆動方式を軸にコレクションを展開しています。
本機は、ゼンマイの解ける力を動力源とし、クオーツ同等の精度を得る独自の「スプリングドライブ」を搭載したスタンダード機。シャープなインデックスの外側には白色のルミブライト夜光が施されており、抜群の視認性を誇ります。
<白黒ジャッジメント!>
「デザインや機能によっても異なりますが、シンプルな3針でいえば白系の方が選ばれる傾向にあります。というのも、GSにはシャンパンゴールド色、シルバー色にも人気モデルが多数存在し、相対的に見ると、明るい白系が目に留まるからかもしれません」(セイコーウオッチ株式会社 広報宣伝部 有馬広智さん)
<シーマスター アクアテラ コーアクシャル マスター クロノメーター>
ビジネスシーンに大活躍しそうなのは、横ストライプ模様が印象的に映える黒文字盤
防水時計の代名詞「オメガ・シーマスター」に属するスタンダード・コレクションが「シーマスター アクアテラ」シリーズ。
最新モデルは、スタイリッシュなデザインと革新的なテクノロジーが融合しているのが特徴です。
ロジウムプレート加工が施された針とインデックスにはスーパールミノヴァを塗布。6時位置にはデイト表示を備えています。スイス連邦計量認定局(METAS)認定の最高水準を誇るCal.8800搭載し、1万5000ガウス以上の超高耐磁性能を誇っています。
<白黒ジャッジメント!>
「白文字盤にラバーストラップの組み合わせは、スポーティーで爽やかな印象を与えてくれます。ですが、シンプルなデザインにレザーストラップの黒文字盤の方がビジネスシーンに合わせられることもあり、人気が高いです」(OMEGA PR 大堀さん)
<クリフトン ボーマティック>
オンでもオフでも活躍する白文字盤はディテールのこだわりが光る逸品
リシュモングループのムーブメントメーカー「ヴァルフルリエ」とリシュモン開発チームが協力体制をとって開発した自動巻ムーブメント「Cal. BM12-1975A」搭載モデル。「最高品質の時計だけをつくる」 という、創業者セレスタンとルイ=ヴィクトール・ボームの掲げたモットーを体現した2018年の話題作です。
ダイアルにはポリッシュ仕上げのインデックスとロジウム加工の針を搭載し、シンプルながらもさり気ない存在感が引き立つ仕上がりに。サファイアクリスタル製のケースバックからは、自動巻ムーブメントの動きを鑑賞することができます。
<白黒ジャッジメント!>
「シンプルな白文字盤は万能。オン・オフはもちろん、改まったシーンでも失敗しません」(BAUME&MERCIER Marketing & Communication 上田さん)
まとめ
白文字盤は、シンプルながらもディテールのデザインが引き立つので、さり気なくセンスを主張したいビジネスマンにぴったりです。シチュエーション問わず万能に活躍するのもポイント。
「シックで落ち着いた時計は好きだけど、シンプルすぎるのも物足りない」というあなたには、横ストライプ模様が黒文字盤と絶妙にマッチしたシーマスター アクアテラのような時計がオススメです。
後編では、個性が光る白文字盤・黒文字盤の時計を中心にご紹介します!