創業1735年という、現存する時計ブランドとしては最古の歴史を持つ【ブランパン(BLANCPAIN)】にとって、ムーンフェイズは特別な機能だ。極めて趣味性の高い機能だが、洗練された“表情”によって独自の魅力を放ち、愛好家の心を掴んでいる。さらにバチスカーフへの搭載で新たな局面を迎えている。まずは、ムーンフェイズの魅力について解剖する。
ムーンフェイズとバチスカーフの出会い
多機能をシンプルに見せるシン・モダンダイバーズが誕生
ブランパンの2本柱「フィフティ ファゾムス」と「ヴィルレ」。ダイバーズウオッチとドレス系ウオッチでコンセプトは相反するが、両者の特徴を併せ持つニューモデルとして「フィフティ ファゾムス バチスカーフ コンプリートカレンダー 」は生まれた。
最高品質のチタンとされるグレード23チタンをケースに使った「フィフティ ファゾムス バチスカーフ コンプリートカレンダー」
まず目に入ってくるのが遊び心を感じさせるムーンフェイズの“顔”だ。このアイコン機能が、しっかりと「フィフティ ファゾムス バチスカーフ コンプリートカレンダー」にも反映されている。潜水時計の条件である明瞭な視認性も健在で、夜光付きの太い針や存在感のあるインデックスを配しながら、複数のカレンダー表示をすっきりと見せる技は匠の極み。ダイアルのサンバースト仕上げの細かさや外周まで届きそうな長さの秒針など、徹底した細部の作りによって成り立っている。
そして今回、2種類のバリエーションで展開される点も注目したい。ひとつは、まだ時計界で採用例が少ないものの、強度や耐食性に優れ、抗アレルギー性や生体適合性から医療分野でも用いられているグレード23チタンを使用。最先端かつ高機能なマテリアルに合わせ、ダイアルはニュアンスカラーのアンスラサイトをセレクト。同色のセラミックインサートベゼルにはリキッドメタル™で目盛りを記している。
気品高き18Kレッドゴールドケースの「フィフティ ファゾムス バチスカーフ コンプリートカレンダー」
もう一方が高貴な18Kレッドゴールドモデルで、コーポレートカラーとして度々用いられる深いブルーとの組み合わせ。ブランパンならではの“青金”コンビネーションは、バチスカーフのステータス性を昇華させるカラーリングといえる。
いずれも多機能を備えつつ、バチスカーフの基本である30気圧防水のタフな作り、判読性の良好なダイアル、一流の仕上げや面取りなどを押さえている。これらは控えめにしてエレガントな魅力を構成する要素で、この新作2型がブランドの理念を体現していることの表れでもある。
「フィフティ ファゾムス バチスカーフ コンプリートカレンダー」
「バチスカーフ」の初号機をベースにモダンにアップデートし、月・日・曜日・月齢表示を備える自社製造の自動巻きキャリバー6654.P.4を搭載。繊細なサンバースト仕上げを施したラッカーダイアルに、各種カレンダーをバランス良く配する。逆回転防止セラミック インサートベゼルを搭載。直径43mm、厚さ13.4mmのサイズや30気圧防水など、スペックはチタンモデルとレッドゴールドモデル共通だ。
(グレード23チタンモデル)Ref.5054-1210-G52A 209万円
(18Kレッドゴールドモデル)Ref.5054-3640-O52B 414万7000円
問い合わせ先:ブランパン ブティック 銀座 TEL:03-6254-7233 https://www.blancpain.com/ja
Text:山口祐也/Yuya Yamaguchi(WATCHNAVI) Photo:江藤義典/Yoshinori Eto
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