IWC「インヂュニア」50周年を祝う限定仕様「インヂュニア・オートマティック 40 “50th Anniversary”」&「インヂュニア・オートマティック 35 “50th Anniversary”」

【IWCシャフハウゼン(IWC SCHAFFHAUSEN)】が、ジェラルド・ジェンタが手がけた「インヂュニア SL」の誕生50周年を記念する限定モデルを発表した。1976年の名作が築いたデザインコードを受け継ぎながら、現代の「IWC インヂュニア」として再構築した2本となる。

「インヂュニア SL」から現代の「IWC インヂュニア」へ続く50年の系

1976年に登場した「インヂュニア SL」は、初代「インヂュニア」の後継として誕生したモデルだ。デザインを手がけたのはジェラルド・ジェンタ。5つの機能的なネジで固定したベゼル、一体型ブレスレット、そして個性の強い文字盤表現によって、後年の「インヂュニア」を方向づける存在になった。発売当時は大きな商業的成功に至らなかったものの、1976年から1983年までに製造された本数は598本にとどまり、その希少性と造形の完成度によってコレクターの再評価を受けた。現在ではIWCの歴史を語るうえで欠かせない人気作のひとつと見なされている。

2023年に登場した現行「インヂュニア」は、この「インヂュニア SL」を創造的な原型としている。ただの復刻ではなく、ケースの造形、ブレスレットのつながり、ベゼルの立体感、文字盤の仕上げを現代的に磨き上げた再解釈である点が、いまの「IWC インヂュニア」の大きな魅力になっている。

サテン仕上げのシルバーメッキ文字盤と控えめなアニバーサリー演出

今回発表されたのは「インヂュニア・オートマティック 40 “50th Anniversary”」と「インヂュニア・オートマティック 35 “50th Anniversary”」の2モデル。いずれも各1150本の限定生産で、ステンレススチール製ケースとブレスレットを採用する。

最大の特徴は、1970年代の「インヂュニア SL」に存在したバリエーションから着想を得たサテン仕上げのシルバーメッキ文字盤にある。現行「インヂュニア」で印象的なグリッドパターンとは異なる表情を打ち出し、周年記念作らしい落ち着きと品格を強めた。ロジウムメッキの針とメタルのアワーマーカーにはスーパールミノバ®を組み合わせ、視認性も確保している。

もうひとつの見どころがロゴのアレンジだ。文字盤の“Ingenieur”の下に配されるモチーフは、通常の稲妻マークではなく「50」に変更された。主張を強めすぎず、記念モデルであることを静かに伝える演出になっている。

ケースとブレスレットはサテン仕上げとポリッシュ仕上げを使い分け、彫刻的な輪郭を際立たせている。とくに5本ネジのベゼルは、「IWC インヂュニア」を象徴する意匠として、この限定作でも確かな存在感を放つ。

「インヂュニア・オートマティック 40 “50th Anniversary”」と「インヂュニア・オートマティック 35 “50th Anniversary”」の装着感と機構の個性

「インヂュニア・オートマティック 40 “50th Anniversary”」は、力強い造形と実用性を重視する人に向く。搭載ムーブメントはIWC自社製の「キャリバー32111」。ダブルラチェット式巻き上げ機構を備え、120時間のパワーリザーブを確保する。さらに、1970年代のオリジナル「インヂュニア SL」と同様に軟鉄製インナーケースを採用し、磁場の影響からムーブメントを保護する構造を備える。耐磁性という「インヂュニア」らしい資質を重視するなら、こちらの存在感は大きい。

「インヂュニア・オートマティック 35 “50th Anniversary”」は、より幅広い手首になじみやすいサイズ感と、仕上げの繊細さが魅力だ。搭載するのはIWC製の「キャリバー47110」。裏蓋はサファイアガラスのシースルー仕様で、ペルラージュ装飾とコート・ド・ジュネーブで仕上げたムーブメントを鑑賞できる。ゴールドメッキのローターも備え、メカニズムの見どころを楽しみたい人に適した1本といえる。

ブレスレットの仕上げにも違いがある。「インヂュニア・オートマティック 40 “50th Anniversary”」はブレスレット全体のサテン仕上げがスポーティな印象を強める一方、「インヂュニア・オートマティック 35 “50th Anniversary”」は中央リンクにポリッシュ仕上げを取り入れ、やや華やかな見え方にまとめている。つまり今回の2本は、単なるサイズ違いではなく、着用感と見え方、そして機構面の楽しみ方まで分けて設計された限定モデルである。

今回の限定モデルは「IWC インヂュニア」の原点を最も端的に味わえる存在

2023年に新しい「インヂュニア」が登場して以降、コレクションは着実に広がってきた。ステンレススチールだけでなく、チタンや18Kレッドゴールド、さらにブラックやカラフルなセラミックまで素材の選択肢を増やし、複雑機構ではパーペチュアル・カレンダーやトゥールビヨンまで展開している。

その中で今回の50周年記念モデルは、コレクション拡張の一環であると同時に、「インヂュニア」がなぜいま再評価されているのかをもっともわかりやすく示す存在でもある。ラグジュアリースポーツウオッチとしての一体型ブレスレットの美しさ、ジェラルド・ジェンタ由来の明快なデザインコード、そしてIWCらしい実用性が、この2本には凝縮されている。

復刻色の強いモデルではなく、現代の生活と審美眼に合わせて磨かれた「IWC インヂュニア」として成立している点も重要だ。オリジナルの空気感を味わいたい人にはサテン仕上げのシルバーメッキ文字盤が響き、日常で使える高級スポーツウオッチを探す人には完成度の高いケース一体型デザインが響く。記念性と実用性の両立こそ、今作の価値といえる。

IWCシャフハウゼン「インヂュニア・オートマティック 40 “50th Anniversary”」 Ref.IW328910 233万2000円/自動巻き(Cal.32111)、毎時2万8800振動、120時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット。直径40mm、厚さ10.7mm。10気圧防水。世界限定1150本。

IWCシャフハウゼン「インヂュニア・オートマティック 35 “50th Anniversary”」 Ref.IW324909 202万9500円/自動巻き(Cal.47110)、毎時2万8800振動、42時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径35.1mm、厚さ9.4mm。10気圧防水。世界限定1150本。

 

問い合わせ先:IWCシャフハウゼン TEL.0120-05-1868 https://www.iwc.com/jp/ja/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。

Text/WATCHNAVI編集部

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