「一流ミュージシャンが、一流の腕時計を選ぶ理由」。その検証から、彼らがタイムピースに込めた特別な想いにイメージを膨らませてみたい。前回はレディー・ガガやファレル・ウィリアムスらアンバサダーを中心に紹介した。今回は、各アーティストがプライベートで愛用していたことが確認されている傑作時計をピックアップ。
グラミー賞で着用して話題となった限定モデル
Jay-Z(ジェイ・Z) ×
JAEGER-LECOULTRE(ジャガー・ルクルト)
セクシーな男の貫禄を高める定番“金の角形”
ラッパー、ソングライター、音楽プロデューサーなど多彩な顔を持つジェイ・Zが、今年1月に開催されたグラミー賞2020で着用していたことで話題を呼んだ「レベルソ・ウルトラスリム・トリビュート・トゥ 1931」。限定の本機は12時&6時位置にアラビア数字を配しているが、写真はそのエレガントウオッチに近いレギュラーモデルである。両面使いの「デュオ」を採用し、表の白文字盤に曜日&月、日付&ムーンフェイズの表示を備え、裏の黒文字盤にはデュアルタイムとデイ/ナイト表示をレイアウト。
問:ジャガー・ルクルト TEL.0120-79-1833
https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp
“スピマスファン”の代表格!?
Robin Schulz(ロビン・シュルツ) ×
OMEGA(オメガ)
注目アーティストが堪能する不朽の名作の現在形
2019年、人類の月面着陸50周年を迎えて賑わった“ムーンウォッチ”界隈。世界中のセレブリティがスピードマスターファンを公言し、オメガのオフィシャルサイトにてポートレートが公開された。そのひとりが、過去3年間で200を超えるゴールドおよびプラチナディスクを達成したドイツ人DJ、ロビン・シュルツだ。地球からは見えない“月の裏側”を表現したスピマスを着用し、持ち前のスタイリッシュさに磨きをかける。
問:オメガお客様センター TEL.03-5952-4400
https://www.omegawatches.jp/ja/
映画での着用がきっかけとなり公私で愛用
Elvis Presleyz(エルヴィス・プレスリー) ×
HAMILTON(ハミルトン)
規格外どうし惹かれ合う!? 三角形ケースの金字塔
1961年公開の映画『ブルー・ハワイ』の劇中で着用したプレスリーが、気に入ったあまりに自ら購入。バンドをカスタマイズして公私ともに愛したというのが、トライアングルケースの名作である。個性的なテールフィンを持った当時のキャデラックを手掛けた、リチャード・アービブがデザインを担当。インダストリアルデザインの鬼才が生んだ古き好きアメリカンスタイルは、ラウンドから角型が主流の現在に照らし合わせても規格外のデザイン。“ザ・キング・オブ・ロックンロール”と称えられる、エルヴィスの生き様にもどこか似通っている。現行モデルはレザーストラップをセット。
問:ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン TEL.03-6254-7371
https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/
【偉大な先人にも所有説あり!?】Pyotr Tchaikovsky(ピョートル・チャイコフスキー) ×PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ)精緻な作りが偉人たちの心も魅了した時計界随一の格式を持つパテック フィリップは、偉大な音楽家に愛されたといわれている。たとえば、かのチャイコフスキーやワーグナーが同社製の懐中時計を所有していたという説もある。現品が、かつて誕生175周年を記念して東京で催された「パテック フィリップ展」で展示されたのも記憶に新しい。産業が進化する19世紀。精緻な機械が刻む精度の高い時計に、同様に緻密な作曲で知られる両者が惚れ込むだろうことは、想像に難くない。 |