高級時計の購入は、生涯のうちに数度あるかどうかの人がほとんどを占める。だからこそ間違った選択は避けたいし、本当に気に入った時計を手にしたい。意見を聞く対象としては家族や友人のほかメディアもあるが、時計店のスタッフの意見にも耳を傾けてほしい。彼らは毎日のように高級時計と向き合い、写真やスペック表からでは知り得ない魅力や、最新のトレンドも把握しているのである。
<トミヤ タイムアート>小川さん
「機能や存在感もさることながら、装着感をご体験いただきたい」
高級時計は、外観からでは想像できない特徴を備えていることが多々ある。至高のタイムピースを揃えるトミヤ タイムアートの副店長を務める小川さんは、ウブロのユニークピースの装着感を高く評価している。
「2020年新作のスピリット オブ ビッグ・バン メカ-10 チタニウムは、表裏から見えるムーブメントの精緻な構造、リューズを回転させた際のゼンマイが巻き上がる様子、9時位置の立体的なスモールセコンドなど、スケルトン仕様のビッグフェイスだからこその魅力があります。その一方、ケースサイズが45mmと大きいのですが、腕に沿うトノーフォルムになっているためフィット感も優れています」
近年、ウブロの好調ぶりには目覚ましいものがある。その人気について小川さんは次のように解説する。
「飽きさせないデザインやめずらしい外装素材に注目が集まりやすいウブロですが、それらを実現できるのはハイレベルな技術があってこそ。スケルトンダイアルで、約10日間のロングパワーリザーブを実現するキャリバーHUB1233を製造するウブロは、時計界での独創的なポジションを確立したといえるでしょう。それが愛好家も評価を高めている理由といえます」
「グランドセイコーはいまや、若い世代からも厚く支持されています」
トミヤ タイムアートはウブロやパテック フィリップといったスイスの名だたるブランドを揃えるほか、国産最高峰を自他ともに認めるグランドセイコーも取り扱っている。販売を担当する小川さんは、近年、ドメスティックブランドへの注目が上昇していることを店頭で実感しているようだ。
「以前であればグランドセイコーは“仕事の時計”や“大人の時計”といったイメージが強く、どちらかといえば年齢の高い方に選ばれるブランドでした。ですが2017年のブランド独立化もあって、スポーツ系やエレガントな趣きのモデルを増やすなどバリエーションが拡大されています。もともと日本製という信頼性もあるため、グランドセイコーは若い世代にも響く存在へと急成長している印象ですね。工場を見学した経験があるのですが、スイスの名門を上回る設備や研修制度が整っており、開発はもちろん高度な技術の継承にも力を入れていることに感心しました」
そんなグランドセイコーは2020年、特別な年を迎えた。
「今年はブランド設立60周年ということで、複数のアニバーサリーモデルが発表されています。なかでもスプリングドライブで初めて5日間ものパワーリザーブを実現したキャリバーについては、お客様とも話題になります。高精度で実用的なスプリングドライブが、さらに進化して現代のライフスタイルに合わせた仕様になったわけです。そういった意味で、グランドセイコー60周年記念限定のダイバーズに注目しています」
「美しいスタイルに一目惚れ。着用ごとに新しい魅力を発見しています」
時計を熟知するスタッフが集うトミヤにおいても、小川さんはカジュアル系からトップクラスまで幅広い知識を持つ。そんな小川さんが最近、プライベートで購入した一本というのがショパールが久々に市場に送り出した“ラグスポ”である。
「1980年代の名作サンモリッツをベースにしたコレクションです。力強い文字盤デザインである一方、ブレスレットはスリムで快適な装着感です。こうしたラグジュアリースポーツウオッチが欲しいと思っていたタイミングで、このアルパイン イーグルが発表されました。実機を見て、一目惚れで購入しましたね。クロノグラフや36mmのレディスサイズもリリースされ、ラインナップも強化されています」
「ブレスレットまで含めてトータルで設計された腕時計に関して、以前よりもお問い合わせが多くなっています。腕元を華やかにすることができますし、レザーストラップよりも耐久性の面でメリットが高い。末永くご使用される予定のお客様には、とくにブレスレットのモデルをお薦めしております」
また、小川さんにアルパイン イーグルの好きなディテールについて尋ねてみた。
「着用中も感じることですが、サイドから眺めた際のケースからブレスレットへと流れるように続いている形状が気に入っています。ぜひ店頭でご試着いただき、その美しさと装着性の良さを実感いただきたいですね」
トミヤ全店でクリスマスフェアを開催《2020年11月21日~12月25日まで》トミヤ タイムアートを含むトミヤ全店では、毎年恒例のクリスマス フェアを実施。年末らしい雰囲気たっぷりの店内装飾のほか、2020年新作から定番人気モデルまでの店頭在庫の強化、期間限定の特典も用意している。詳しくはトミヤ各店まで問い合わせいただきたい。 |
<取材・撮影協力>
トミヤ タイムアート
TEL:086-235-1038
住所:岡山県岡山市北区表町2-2-60
営業:11:00~19:30
定休日:無休
https://www.tomiya.co.jp/
取り扱いブランド:パテック フィリップ、フランク ミュラー、グランドセイコー、ウブロ、H.モーザー、プレザージュ、タグ・ホイヤー、チューダーなど(ショパールはトミヤ タイムアート隣のトミヤ ユーロサロンにて取り扱い)
- TAG
-