たまにはこんな腕時計もいいんじゃない? “ニッポン万歳!”なテンデンス最新作「ジャパン アイコン」

テンデンスジャパンは、6月18日より3本の最新作を発売した。「ジャパンアイコン」コレクション3型は、葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」、東洲斎写楽の役者絵「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」、そして日本の四季の象徴となる「桜」がそれぞれモチーフとなっている。公式発表によれば「5月28日から公式サイトで行われていた先行予約では、想定数の2倍の予約が入った」とのこと。価格は、「HOKUSAI」「SHARAKU」が各5万6100円、「SAKURA」が4万2900円となる。

 

ブランドのポリシーである大型ケースで躍動する「日本の美」

テンデンスは、スイス発祥のファッションウオッチブランド。その共同創業者であるイタリア系スイス人のガブリエル・ジェルミーニ氏が実は大の親日家で、コロナ禍以前には何かにつけて年に何度も来日するほどだった。そんな彼が日本を想い、日本文化と日本の四季をモチーフにしたのが本作「ジャパンアイコン」である。

ガブリエル氏が表現したかった日本は、「富士山」「着物」「桜」。それぞれのモチーフを腕時計にまとめるために「冨嶽三十六景神奈川沖浪裏」や、「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」を選んだのである。注目すべきは、何層にも分けて作り込まれた文字盤だ。テンデンス最大の特徴である柱型の数字インデックスと、その造形を際立たせるすり鉢状の文字盤外縁。フラットな文字盤中央には白浪立つ海の奥に見える富士山や、青海波(せいがいは)に囲まれた役者絵を別体パーツで取り付けられており、クオーツとは言えよほど5万円台では割りに合わなそうな作り込みがなされている。

テンデンス「SHARAKU」Ref.TY143103 5万6100円/クオーツ。アルミニウムケース。直径50mm。シリコンストラップ。10気圧防水

もちろん、これほどの個性的な腕時計なので、着けたい人とそうでない人はきっぱり分かれるだろう。しかも、サイズは直径50mmと特大だ。この圧倒的な存在感こそ「万人受けを狙わない」テンデンスのポリシー。それでも、想定以上の予約が入っているのだから恐れ入る。

テンデンス「HOKUSAI」Ref.TY143102 5万6100円/クオーツ。アルミニウムケース。直径50mm。シリコンストラップ。10気圧防水

もし「テンデンスのデザインは好きだが、50mmは大きすぎる」というサイズ感の問題があるならば、「サクラ」という選択肢がある。こちらは直径41mmと、一般的な腕時計サイズとなっている(テンデンスにとっては女性向けだが)。文字盤センターにマザー・オブ・パールを採用することで、色、造形、光沢など、多彩なアプローチで桜の雰囲気を楽しむことができる。

テンデンス「SAKURA」Ref.TY930068 4万2900円/クオーツ。ナイロン+ステンレススチールケース。直径41mm。シリコンストラップ。10気圧防水

3本それぞれ2020本の限定製造。高級時計のトレンドが徐々に小型化にシフトしているいま、果たしてテンデンスのような超個性的なビッグウオッチにどれほどの需要があるのか。この限定モデルの売れ行きが、ひとつの指標になりそうだ。

 

問い合わせ先:テンデンスジャパン TEL.03-5815-5735 https://www.tendence.jp/

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