古くから自社一貫生産にこだわるスイスのウオッチブランド【ユリス・ナルダン（ULYSSE NARDIN）】が、2019年から掲げているXコンセプトを取り入れたNEWモデルを人気の「ダイバー」から発表した。先進素材、カーボニウム®を使った新作「ダイバー X スケルトン ブラック」の価格は310万2000円（税込み）。世界限定175本（通しナンバー入り）。
海の世界からインスピレーションを得て、自由な精神を尊ぶ人々に向けられた未来志向ダイバーズ
ダイバーコレクションに追加された「ダイバー X スケルトン ブラック」は、2021年11月のドバイ・ウォッチ・ウィークで先行販売され、好評を博したモデルの新バリエーションとなる。この話題作が、遂に世界に向けてリリースされるのだ。
ダイバー Xの魅力は、これまでのダイバーズウオッチにはない大胆かつスポーティなデザインにある。未来の腕時計の在り方を感じさせるスケルトンダイアルは、2020年登場の「ブラスト」にインスパイアされたもの。アヴァンギャルドな顔つきで、今やユリス・ナルダンのアイコンとなったXのモチーフを中心に、脱進機からリューズ周辺の機構、輪列、そして香箱（カーボニウム®製カバー付き）まで、魅せることにこだわった再設計版のキャリバーUN-372を採用することで可能となった。シースルーバックから見えるローターもX型であり、その徹底ぶりに感心させられる。なお、このムーブメントに使われている大型のテン輪、ガンギ車、アンクル、ヒゲゼンマイは、耐久性や耐磁性でメリットの高いシリシウム製であることも注目に値する。
メカニカルな部分を前面にアピールしているが、時・分・秒針、インデックスにはホワイトまたはイエローに着色したスーパールミノバ蓄光を備えており、潜水時計にとって重要な視認性も確保。アワーインデックスは浮いているように見えるが、実は文字盤に接続している。これによって立体感が生まれ、レイヤー構造になっているブリッジのXと違いを持たせ、個性的ながらに機能的なスケルトンダイアルとして成立させている。
イノベーティブなキャリバーUN-372を収めるのが、側面をサンドブラストで、ラグをサテンで仕上げたブラックPVDコーティングのチタンケースだ。また、潜水時間を計るための分スケールが付いた逆回転防止ベゼルは、耐傷性に優れるブラックのカーボニウム®からできている。ラヴォアジエ・コンポジット社で作られている同素材は、最新世代の航空機の胴体や翼に使用されているカーボンと同等のクオリティを誇る。そのため堅牢で耐久性があるうえ、製造では他のカーボン複合材料よりも環境負荷が40％も低減できるという特徴がある。高温・高圧の複雑なプロセスから生み出される特殊なカーボンで、直径わずか7μmの炭素繊維が形成する有機的なマーブル模様は、本機のユニークさを強調するものと言えよう。
問い合わせ先：ソーウインド ジャパン TEL.03-5211-1791 https://www.ulysse-nardin.com/jp_jp/
Text／WATCHNAVI編集部
- TAG