1846年、スイスのル・ロックルで創立された【ユリス・ナルダン(ULYSSE NARDIN)】は、同国きってのマニュファクチュールブランドとして知られ、近年はフリークXやスケルトンXなど、アヴァンギャルドなデザインのコレクションで注目を集めている。最新作は、得意とする天文コンプリケーションで新たな伝説をつくる「ブラスト ムーンストラック」である。
歴史的傑作のひとつ、「ムーンストラック」のデザインを超える
ユリス・ナルダンの新作「ブラスト ムーンストラック」は、ブラストコレクションの特徴である幾何学的なケースにマニュファクチュールの複雑なワールドタイマームーブメントを搭載。時計愛好家に新しい天体観測の旅を提案するモデルとして、時計メカニズムを再考案し、太陽の可視軌道と月のサイクルを可能な限り再現する。まさしくこの新作は、約40年前に巨匠ルートヴィッヒ・エクスリンが製作した“ユリス・ナルダンの天文時計3部作”の流れを汲むものといえる。
「ブラスト ムーンストラック」は、月の自転、地球から観測した太陽の(見かけ上の)動き、潮汐図を再現。太陽と月の関連性をわかりやすく、そして詩的に表現するためにデザインした地動説表示は、天文学の知識がないビギナーにもわかりやすいものとなっている。
そして、天文情報を持つ他の時計と同様、中世末期に重要な都市に建てられた塔時計を小型化させたような精巧さと美しさを備える。搭載する高度なメカニズムは、多くの国々で採用されている24の主要タイムゾーンの中より選択したエリアの時刻が表示できる。さらにメインタイムの表示は、ケース左サイドにあるプッシュボタンを押して1時間単位で可動する仕組み。素早く他のタイムゾーンへ調整可能だ。
「ブラスト ムーンストラック」は、ユリス・ナルダンと海洋の世界に生きる船乗りたちとの繋がりを示す逸品でもある。彼らは日々、太陽と月がそれぞれの楕円の線上に並ぶことを観察し、春の潮の満ち引きの日付を予測していた。それを表現するかのごとく、精密なムーンフェイズ機構を搭載して太陽をリアルタイムで追尾する月の複雑な動きも表示。神秘的であり科学的でもある、独創的なメカニズムを備える本機を生み出したユリス・ナルダンに賛辞を送りたい。
問い合わせ先:ソーウインド ジャパン TEL.03-5211-1791 https://www.ulysse-nardin.com/jp_jp/
Text/WATCHNAVI編集部
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