時計の評論家やジャーナリストに、2021年に発表された新作時計で特に気に入ったモデルを5本、セレクトしてもらった。トレンドを追い続けている彼らの意見からは、新たな発見や深い知識が得られるはずである。
今回は、時計ジャーナリスト・大野高広氏が選んだベストウオッチを紹介する。
【時計ジャーナリスト・大野高広氏】
「100万~150万円の予算しばりで、一芸あり&保守的すぎない新作を選択」(大野氏)
●新作時計BEST5の選出基準
「コロナ禍のリベンジ買いは本当らしい。実際にゴルフ仲間からお薦め時計を聞かれることが多くなった。ロレックスは保守的すぎて除外という彼らの予算は揃いも揃って、“100万~150万円”。結婚記念日に“ペアで200万円”の方もちらほら。50代半ばを過ぎて平日ゴルフの人たちは、予算も嗜好も似ているということか」
●2021年の総括
「引きこもりがちな時期は自分の好きな時計で刻む時間の大切さを実感。例年以上に、魅力的なモデルを出してくれた時計ブランドに感謝です」
<私的ベストウオッチ No.5> ユリス・ナルダン「マリーン トルピユール ブルーエナメル」
ユリス・ナルダン「マリーン トルピユール ブルーエナメル」Ref.1183-310LE-3AE-175/1A 138万6000円
「文字盤は、名窯ドンツェ・カドランで作られているだけにグラン・フーエナメルのクオリティは折り紙付き。17世紀の技術を習得した職人だけに出せる美しさが、艶やかなブルーエナメル文字盤を包み込みます」
スペック:自動巻き(自社製Cal.UN-118)、毎時2万8800振動、約60時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、アリゲーターストラップ。直径42mm(厚さ11.73mm)。5気圧防水。世界限定175本。
問い合わせ先:ソーウインド ジャパン TEL.03-5211-1791 https://www.ulysse-nardin.com/jp_jp/
<私的ベストウオッチ No.4> ブルガリ「オクト フィニッシモ S」
ブルガリ「オクト フィニッシモ S」Ref.103464 146万3000円
「防水性を強化して2020年に登場したオクト フィニッシモ Sの新カラー。オールシルバー色は単調になりがちだが、サテンとポリッシュをファセットに施し、立体感あふれるラグジュアリースポーツウオッチ調に仕上げています」
スペック:自動巻き(自社製Cal.BVL138フィニッシモ)、毎時2万1600振動、60時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径40mm(厚さ6.4mm)。10気圧防水。
問い合わせ先:ブルガリ ジャパン TEL.03-6362-0100 https://www.bulgari.com/ja-jp/