岡山の有名時計店TOMIYAの新店舗の地、倉敷を訪ねてーー3代目社長が語る継承された出店の想い

岡山県を代表する都市といえば、岡山市の他に倉敷市があります。歴史あるこの街は、江戸時代には幕府直轄領として栄えたことで知られ、「倉敷美観地区」は当時の風景を残す有数の観光地です。トミヤ倉敷店オープン取材とともに訪れたこの美観地区の魅力と、なぜいまこの新店舗をオープンするに至ったのかについて、トミヤコーポレーション 代表取締役社長・古市 聖一郎さんにうかがいました。

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<倉敷や新店舗について社長が語る>

トミヤコーポレーション 代表取締役社長・古市 聖一郎さん
1979年、岡山市生まれ。呉服販売会社を経て2003年にトミヤに入社。父を継ぐかたちで、31歳のときに3代目社長に就任した。以降、数々の改革を実施し、念願だった倉敷への出店も果たす

縁のある倉敷に人生を豊かにするアイテムを揃えたショップを構えたかった

「表町のトミヤにご来店いただいているお客様には、この倉敷から足を運んで下さる方も少なくありません。そういった経緯やご要望もあり、縁あっての出店となりました。トミヤは過去、倉敷に出店していたことがあります。初めは祖父の時代に、2度目は父(現会長)が社長の時代の1999年に、そして3度目が今回の郊外店になります。3代続いてという意味でも、倉敷とは縁を感じます。

その倉敷の魅力について少し触れたいと思います。江戸幕府の直轄領、いわゆる「天領」の街として繁栄し、美観地区をシンボルとする風情をいまに伝える地です。そのように守られてきた伝統と、後世に残る本格時計は近い存在だと考えています。そういった親和性も、トミヤがいま改めて出店を決めた理由です。ぜひ歴史あるこの街で、時計選びを楽しんでいただきたいですね。
また、倉敷は備中と呼ばれる地域にあり、近隣の福山(広島県)を含む備後エリアもカバーする店舗としても必要性を感じました。そのため高速のインターチェンジに近い場所を探し出し、広い駐車場もあるトミヤ初の郊外店としたのです。

トミヤは時代ごとのニーズに合わせて、ショップとしてのコンセプトをアップデートしています。それはキャッチフレーズにも表れており、およそ50年前は“たしかな品を、たしかな店で”。次に、表町商店街に店を構えることから“おもてなし、表町”。そして現在は、“あなたの暮らしに文化する”を掲げて、時計やジュエリーなどの宝飾品だけでなく、生活を豊かにするようなアイテムの販売にも力を入れています。倉敷店の2階には、そういったライフスタイルグッズも揃えています。

今回、倉敷店はマルチブランド店舗というメリットを最大限に生かして、ロレックスをはじめとするフラッグシップブランドをラインナップしています。そのセレクトは私の意向だけではなく、スタッフの意見も取り入れました。結果が出れば、店長はもちろんのことスタッフのモチベーションにも繋がりますし、何よりも現場の声を大切にしたいと思ったからです。少し前の話しですが、今年の創業祭を記念してボール ウォッチのトミヤ限定モデルを製作しました。これも社員のリクエストからでしたね。こういった特別感のある時計を提案するのも、トミヤならではだと自負しています。ブランド発信だけではなく我々自身が発信し、お客様に新たな価値を提案する。それによってより時計を好きに、もっと言えば人生を豊かにしてもらえるようなサービスの一貫と考えています。
来年、トミヤは88周年を迎えます。再びどこかのブランドとコラボする特別なタイムピースを作りたいですね(笑)」

 

↓トミヤ倉敷店のフォトギャラリー(ウオッチナビサロン本サイトでのみご覧になれます)

 

歴史ロマン薫る“天領”の街を歩く

倉敷は古くは城下町として交通の要衝となり、現在では本州と四国とを結ぶ瀬戸大橋がかかる岡山県南部の都市です。中国地方で3番目に人口が多く、中核市にも指定されています。トミヤ倉敷店からクルマで10分ほどの位置ある「倉敷美観地区」は、倉敷川沿いに白壁の町並み広がる観光スポットで、年間300万人以上の人々が訪れるとのことです。

江戸時代にタイムスリップしたかのような風情をそのまま残す美観地区は、散策するだけでも“発見”だらけです。白壁と瓦屋根の蔵屋敷、川畔沿いのしだれ柳、そこに歴史的建造物をリノベーションしたレストランやカフェ、名物「きび団子」を販売する土産処、世界に誇る倉敷・児島デニムのショップなどが並び、細い路地も実に情緒豊かです。

近年は国内ジーンズの聖地としても知られる倉敷ですが、「倉敷帆布」や「倉敷ガラス」もブランド化されており、これらも伝統的に手作業で製造しているそうです。こういった技術を重宝して継承するあたりは、本格時計と大いに共通している点といえます。

明治時代に建てられた倉敷紡績所(現クラボウ)発祥工場を、できるだけ当時の姿で保存した「倉敷アイビースクエア」。ホテルやレストランが入り、ウェディングもできる複合観光施設として再利用されています。江戸期の建物とは異なる趣があり、こちらも貴重な歴史的遺産です。倉敷の古き良き伝統を次の世代に伝える文化が、よく理解できます。

↓倉敷美観地区のフォトギャラリー(ウオッチナビサロン本サイトでのみご覧になれます)

 

トミヤ倉敷店に足を運んだ際は、ぜひ「倉敷美観地区」も訪れてみてはいかがでしょうか? きっと倉敷が気に入るはず。そしてこの地で買った時計なら、大切な一本として心に刻まれることでしょう!!

 

<取材協力>
TOMIYA 倉敷店

TEL:086-430-1038
住所:岡山県倉敷市宮前380-119
営業時間:11:00~19:30
定休日:第1・第3火曜日
https://www.tomiya.co.jp/

 

取り扱いブランド:ロレックス、フランク ミュラー、タグ・ホイヤー、ブライトリング、ゼニス、グランドセイコー、セイコー(プレザージュ、プロスペックス、アストロン)、ハミルトン、ノルケイン、センチュリー、ジェイコブ、バルトレーなど

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