ドレッシーかつ、スポーティな唯一無二の超薄型自動巻きウォッチ「ブルガリ オクト フィニッシモ オートマティック」

「8角形デザイン」の腕時計は、現代を代表するメンズウォッチ

文/渋谷ヤスヒト

時計デザインの基本は丸形だが、8角形には丸形同様の、丸形にはない独特の力、存在感がある。東洋の風水思想では8角形はすべての方角から幸運を引き寄せる形であり、キリスト教ではキリストの復活にちなむ、やはり幸運な数字でもあるという。

オクト フィニッシモ オートマティック 157万6800円/自動巻き。ケース径40×40mm。SSケース&ブレスレット。シースルーバック。30m防水。

8角形を基本にした腕時計はさまざまなブランドから発売されているが、その代表ともいえるのが、8角形と丸形が融合したブルガリの「オクト」コレクション。110ものシャープなファセット(面)で構成されるケースとしなやかなブレスレットを備える、エッジの効いた現在のスタイルで登場したのは2012年。だが、実はそのルーツは1980年代にまで遡ることができる。今日まで続く高級時計ブームの中で、長い時間を経て磨かれ完成した、現代を代表するメンズウォッチのひとつだ。

この「オクト」コレクションは現在、3つのコレクションで構成されている。
2014年にはブルガリの時計製造技術を結集した機械式ムーブメントを搭載する超薄型の「オクト フィニッシモ」、2017年にはファセットの数に拘らず、ケース構造も積層構造に改めることでドレッシーでよりエレガントなフォルムを実現した「オクト ローマ」が登場。そして今回紹介する「ブルガリ オクト フィニッシモ オートマティック」は、その名の通り「オクト フィニッシモ」コレクションの最新モデルだ。

2014年に登場した「オクト フィニッシモ」のファーストモデルはブルガリ・マニュファクチュールが開発・製造する世界最薄の手巻きトゥールビヨンムーブメントを搭載。2016年にはさらに複雑でしかも世界最薄の手巻きミニッツリピーターモデルが登場している。そして2017年に発表されたのが、ケース厚5.15mmと当時世界最薄の自動巻きウォッチとしてこの年、ジュネーブ時計グランプリのメンズウォッチ部門でグランプリに輝いたこのモデルだ。

エッジの効いたチタン製のケースとブレスレット、外装デザインの美しさは、改めて語るまでもないだろう。また今年、2018年にドイツのレッド・ドット・デザイン賞で最優秀賞の「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に選出されたのは至極当然のことだと思う。

 

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